令和4年度農林水産商工常任委員会議事録

令和4年10月12日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員
松田  正
西村 弥子
浜田 妙子
斉木 正一
福田 俊史
中島 規夫
由田  隆
山口 雅志
山川 智帆
欠席者
(なし)


 

説明のため出席した者
  西尾農林水産部長、池田商工労働部長 ほか各局次長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  西村課長補佐  井田課長補佐  福永主事

1 開会   午前10時00分

2 休憩   午前10時02分 / 午前10時23分 / 午前10時41分

3 再開   午前10時05分 / 午前10時30分 / 午前10時45分

4 閉会   午前11時09分

5 司会    松田委員長

6 会議録署名委員     福田委員  浜田(妙)委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

 

会議の概要

午前10時00分 開会

◎松田委員長
 それでは、ただいまより農林水産商工常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、今回の常任委員会は、最初に付託議案の審査を行い、その後、報告事項として、商工労働部より労働委員会、農林水産部第1部、農林水産部第2部の順で入替えを行います。
 それでは、初めに、会議録署名委員を指名します。会議録署名委員は、福田委員と浜田委員にお願いします。
 それでは、ただいまより、本委員会に付託されました議案について審査を行います。
 付託議案は、日程に記載の4議案であります。
 これから付託議案に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれては、簡潔な質問とマイクのスイッチの切替えをお願いします。
 それでは、質疑のある方、挙手をお願いします。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ないようですので、付託議案に対する討論を行っていただきます。(「なし」と呼ぶ者あり)
 討論がないようですので、これより採決に入ります。
 採決については、一括して採決するのがよろしいか、お諮りしたいと思います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)よろしいでしょうか。
 それでは、本委員会に付託されました4議案を一括して採決いたします。
 原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員であります。したがいまして、本委員会に付託されました4議案については、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上で付託議案の審査は終了いたしました。
 なお、委員長報告の作成、内容については、委員長に御一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議ないようですので、そのようにさせていただきます。
 次に、報告事項に移りますが、企業局は報告事項がないため、先にその他について伺います。
 企業局につきまして、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、ないようですので、企業局につきましては以上で終わります。
 それでは、執行部入替えを行いますので、暫時休憩します。再開は10時5分とします。

午前10時02分 休憩
午前10時05分 再開

◎松田委員長
 それでは、再開します。
 初めに、商工労働部及び労働委員会の報告事項について行いたいと思います。
 執行部の皆様におかれましては、説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
 質疑については、説明終了後に一括して行います。
 報告が2件です。
 では、まず初めに、報告1、物価高騰対策セミナーの実施状況について、佐々木商工政策課長の説明を求めます。

●佐々木商工政策課長
 商工労働部の常任委員会資料の2ページをお願いします。物価高騰対策セミナーの実施状況につきまして御報告します。
 本年の5月補正予算の総合緊急対策の事業として、物価高騰対策の専門家のサポート窓口と併せて、物価高騰対策セミナーの予算も計上いただいています。現在、一般社団法人鳥取県中小企業診断士協会さんに両事業とも委託して実施しています。物価高騰対策セミナーは9月から11月にかけて、延べ4回開催を予定しています。1(2)に記載しています内容を講師の方にお願いして、既に2回実施しています。第1回のセミナーを9月27日に実施しました。概要は(3)に記載しているとおりです。兵庫県立大学大学院の秋山教授を講師にお招きして、物価高騰対策における課題の発見の仕方、設定の方法などについて講義をいただきました。第1回のセミナーには20名の事業者の皆様にお集まりいただいています。
 内容は、今後の物価高騰対策における行動のヒントということで、例えば物価高騰については、なるべく定量的な把握が必要であるということ、それから時間軸を当面の課題、中長期的な課題として整理して、それぞれごとに適切な対策を取る。また、最終的には、やはり商品やサービスがほかで代替できないような価値をしっかりとつけていって、それを価格に反映できるような取組が必要というような基本的なところを講義いただきました。参加者の皆様からは、「これを機に、価格の適正化について検討したい」という声もありましたし、「物価高騰対策といっても、基本的にはお客様にありがとうと言っていただけるような取組である」「そのための試行錯誤については、むしろわくわくしながら取り組んでいきたい」といったような前向きな御感想もいただいています。
 今回、9月補正予算で審議いただきました新型コロナ・円安・物価高騰対策支援補助金と、この物価高騰対策セミナー、また専門家サポート窓口、それぞれを連携させながら、事業者の皆様の物価高騰対策、引き続き支援を進めてまいりたいと考えています。

◎松田委員長
 続いて、労働委員会の報告に移ります。
 報告2、令和4年度上半期取扱事件等の概要について、太田労働委員会事務局長の説明を求めます。

●太田労働委員会事務局長
 それでは、労働委員会事務局の資料の2ページをお願いします。令和4年度の上半期の状況について御報告します。
 上半期におきまして、不当労働行為の救済申立事件、それから労働争議調整関係事件、これらにつきまして該当はございませんでした。
 3番の個別労働関係紛争あっせん事件の状況ですが、この上半期におきまして17件の取扱件数で、新規11件、前の期からの繰越しが6件です。その内容は、一覧にしてそこに掲げているとおりで、3ページの下の2つにつきましては10月以降に繰越しとなります。昨日、実は一番下の20号事件のあっせんがございまして、これも、解決金等の支払いで合意、解決したところです。
 めくっていただきまして、4ページです。そのあっせん事件の内容等について分析していますが、やはりその中身は、解雇等に象徴されます人事系、経営系の話が多くなっています。それから、実数集計となりますが、解決に至ったものが11件、打切りとなってしまったものが4件という状況です。少し下のエのところに書いていますその解決率ですが、73.3%です。全国的には50%を切るというような状況ですので、労働委員の皆様に頑張っていただいて、かなり健闘しているというところです。
 そのほか、4番のところで労働相談の状況です。こちらの相談内容は、時間外勤務や、休暇の取得の関係などの労働条件が比較的多い状況です。
 5ページ、その対応状況です。多くは、助言ということで対応しているところです。
 そのほか、取扱事件の件数の推移等につきましては、5に記載していますので、御覧いただければと思います。

◎松田委員長
 それでは、ただいままでの説明について、質疑等はございませんでしょうか。

○浜田(妙)委員
 紛争の実感的なものを教えていただきたいと思います。解雇、未払い、時間外勤務、嫌がらせ等、個人にとっては非常に大変な問題を抱えてしまっているのですが、それぞれ個々みんな違うと思いますけれども、もし職場の雰囲気、経営者の姿勢で何か特徴的なものを感じていれば、時代的な背景や、何かここがポイントではないかなと思われることがあれば教えていただきたいと思います。

●太田労働委員会事務局長
 一般的には、やはりこういう紛争に至る企業さんや、事業者の皆さんのところでは、コミュニケーションとかがなかなか十分に取れていないなということがお見受けされるような気はします。いろいろ制度などもありますので、経営者の方が意をもって自分たちの職場をいい具合にしようと考えておられるところは、いい形で動いていくのでしょうけれども、昔ながらのことをされているという場合には、紛争というか、悩み事が出てくるのではないかと。これは本当に感覚的で、私からはそういうイメージを持っています。

○浜田(妙)委員
 もう1点だけ。そうしたことが分かったときに、商工労働として、経営者の質を上げるとか、研修をするとか、一般的なものの全体のレベルを上げていって、その世界の意識改革ということとはつながっていっていますでしょうか。

●太田労働委員会事務局長
 商工労働部のセミナーとかがされています。あるいは相談体制もございます。そういったところでフォローされていれば、そういったことも少なくなるとは感じています。

●荒田雇用人材局長
 いろんな労働問題に関して、労働委員会さんや、みなくるに、個別に御相談があります。具体の内容ということではありませんが、一般的な全体の傾向として、やはりこの経営者側の意識改革や、労働者側と歩み寄る姿勢みたいなこともやはり必要なのだと思います。そういったところは働き方の部分での企業向けのセミナーといったところで周知、啓発していくということで取り組んでいます。

○浜田(妙)委員
 ありがとうございました。
 世の中、こんな状況ですので、いろいろ問題はあるかと思います。だから、労働委員会で入ってくるこうした相談の内容について、商工労働部としてどう受け止めて、どう向き合っていくのかということの連携をしっかりやっていただきたい。これは希望だけさせていただきますので、どうぞよろしくお願いします。

◎松田委員長
 では、よろしいですかね。

○西村委員
 同じく関連しての質問です。紛争内容の4ページで、36件のうち解雇等が16件で、一番多いということですが、実際に不当解雇ということでそうなったのか、そもそも解雇通告をするときに、2週間以上前とか、1か月とかいう形で解雇をしますよと事前に話をしていたのに、何かそういった紛争になってしまっているのか。やはり36件のうち16件というのが半分以上、解雇の問題で紛争になっているので、なぜここまで多いのかと、うちコロナはゼロですが、やはり経営状況が悪くて、そういう解雇に至るようなことになっているのか、それとも、何かほかの理由があるのか、全体的な傾向として、もし御説明いただけることがあればお願いします。

●太田労働委員会事務局長
 幾つかの御質問をいただきました。
 まず、解雇ということなのですが、解雇ばかりでもないのですけれども、個別の中身は千差万別ですので一概にこうだとも言えません。それから、委員御心配の何か制度がきちんと運用されていなくて、ここに相談に至るということではないと私は肌で感じています。制度というよりは、そこに至る過程での話のこじれといったものが多いかなと思っています。
 紛争で解雇と人事の問題が多いのは、やはりあっせん制度を利用する場合はかなりエネルギーがかかるのです。相談でしたら、どんな制度ですかとか、どうすればいいですかと聞けば済むのですが、あっせんとなると、やはり相当自らもエネルギーをかけて、その場に出てくるということです。相談事では労働条件とかの比率が高くなるのですが、自分の生活と直結するような皆さんが来るということで、あっせんの場面では、やはりそういう一番厳しいところが出てくるということが見てとれるのかなと思っています。
 それが解雇等の話ですし、あとコロナとの関連で、経営状況はどうなんだろうかというお話がございました。ここで、コロナは注書きしてあるとおりで、聞き取りとか調査をしたとき、あるいはあっせんの現場でコロナのせいでとか、コロナのためにとか、経営状況がこうなってというものが出てきたときにコロナとして計上していますが、今回はございませんでした。
 ここはまた私の肌感になりますが、委員御質問の経営状況が悪くてこういうことに至ってしまっているかというと、そういうことではなくて、どちらかというと、先ほども途中で申し上げましたけれども、経営者と使用者のやり取りの中で、こじれといったものがあって、そこが根っこになって、あっせんの申請が提出されるという件が多いのではないかなと感じています。

○西村委員
 ありがとうございました。
 そうすると、個々の事情はそれぞれあるということですよね。あと、経営者と使用者のこじれというのが一番の原因ではないかということが分かりました。基本的に鳥取県、中小企業が9割ということで、こういった相談に来られるところも、相談やあっせんに至るようなところも、やはりそういった規模の大きくない会社が多いのでしょうか。何割ぐらいが中小企業で、何割ぐらいが大企業か分かれば教えてください。

◎松田委員長
 分かりますか。

●太田労働委員会事務局長
 正確には分かりません。ただ、中小企業が多いということです。

○西村委員
 ありがとうございました。

◎松田委員長
 よろしいでしょうか。
 では、次に行きます。
 次に、その他ですが、商工労働部より労働委員会に関して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。

●河野雇用政策課長兼とっとり働き方改革支援センター参事
 お手元にお配りしております、左上に令和4年度働きやすい職場づくりセミナーと書かれた白いチラシをお願いします。11月17日、午後に「働きやすい職場づくりセミナー:男性育休推進で働きたい・選ばれる企業に」をオンラインで開催します。内容は、働き方の見直しに取り組むNPO法人ファザーリング・ジャパンという団体の徳倉理事様に、男性育休取得のメリットや取得を進めるためのポイントをお話しいただいた後に、県内企業2社、今回は鳥取県倉吉自動車学校様、流通株式会社様の男性育休を含めた、働きやすい職場づくりに対する取組事例を御紹介いただきます。9月15日に育児・介護休業法の法改正を踏まえた実務対応のポイント等を具体的に解説するセミナーを行ったところ、約100名の参加申込みがございました。今回も多数の皆様に御参加いただきたいと考えていますので、よろしくお願いします。

◎松田委員長
 そのほかございませんでしょうか。

●北村鳥取県立鳥取ハローワーク所長
 お手元にもう一つ、刑務所出所者等就労支援セミナーという緑っぽいチラシをお配りしています。刑務所出所者の就労支援は県立ハローワークの重要なミッションと考えて、取り組んでいるところです。県内企業様にこの取組への理解を深めていただき、1社でも多く、こうした方の採用に関心を持っていただくことを目的として、このセミナーを開催するものです。日程は11月15日で、オンライン形式で開催します。
 セミナーの内容ですが、特に今年度、これまであまり取り組んでおりませんでした農業分野の開拓に力を入れていくこととしていまして、実際に出所者の採用実績のある県外の企業様の事例紹介や、企業向けの各種の助成制度といったものの紹介を行うこととしています。
 多くの事業所様に参加いただきたいと考えていますので、どうぞよろしくお願いします。

◎松田委員長
 そのほかございませんでしょうか。
 それでは、意見が尽きたようですので、商工労働部、労働委員会につきましては以上で終わります。
 暫時休憩します。再開は10時30分。

午前10時23分 休憩
午前10時30分 再開

◎松田委員長
 それでは、再開いたします。
 引き続き、農林水産部について報告していただきたいと思います。
 なお、農林水産部の説明、質疑は、2部入替え制で行うこととします。
 第1部が、農林水産政策課、生産振興課、そして畜産課、第2部、県産材・林産振興課、森林づくり推進課、水産振興課の順で行いますので、あらかじめ御了承ください。
 また、報告9、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告については、資料に記載のとおりですので、説明は省略します。
 それでは、報告3件、行っていただきます。
 報告3、農林水産部試験研究課題に係る令和4年度外部評価委員会の結果について、安陪農林水産政策課参事の説明を求めます。

●安陪農林水産政策課参事
 農林水産部資料の2ページをお願いします。農林水産部試験研究課題に係る令和4年度外部評価委員会の結果について御報告します。
 この会は毎年実施しているもので、各試験場で行う試験研究が手前勝手とならないように、外部有識者、大学の先生をはじめ、市場関係者、生産者の方、消費者の方の代表など、10名の方々の御意見を伺い、効率的な試験研究の実施などにつなげていこうとするものです。
 今年度も昨年度に引き続いてになりますが、書面とオンラインでの審査で実施しています。評価対象課題は、来年度から新たに試験を取り組もうとする事前評価課題が11課題、研究期間が4年以上となる課題の中間年となる中間評価課題が4課題です。
 評価結果につきましては、おおむね課題の必要性等を御理解いただいており、事前評価課題8課題が研究を実施する、3課題が研究内容、方法を見直して実施するという評価をいただいています。中間評価課題につきましては、4課題全てが研究を継続するという評価をいただいています。
 2(3)に委員の皆さんの主な意見をまとめていますが、研究内容、方法を見直して実施するという評価につきましては、委員の皆様の御意見を踏まえて、試験内容等を再整理した上で取り組むことにしています。
 今後は、御意見を踏まえた試験研究の効率的な実施や普及可能な技術の確立を図るとともに、今回の結果をホームページ等でも公開し、広く試験研究への理解促進を図ることとしています。
 なお、次の3ページが評価を受けた全ての評価結果です。

◎松田委員長
 続いて、報告4、主要農産物の生産販売状況について、中島生産振興課長の説明を求めます。

●中島生産振興課長
 4ページの「主要農産物の生産販売状況について」をお願いします。今年は、梅雨時期の小雨や、9月に2つの台風がございました。そのような天候状況の中、10月3日現在ではございますが、本県の主要農産物である梨、柿、白ネギ、米について、生産販売状況を御報告します。
 1の園芸品目の生産販売状況です。まずは、梨の生産販売状況です。主力品種の二十世紀、新甘泉とも結実は良好で、果実は大玉に仕上がり、糖度は平年並みとなっています。ただ、2つの台風により、一部地域では落果被害が発生しています。販売状況ですが、二十世紀、新甘泉とも数量は前年より増加し、単価は前年よりやや下がりましたけれども、高値を維持したことで、販売金額は、特に新甘泉は前年を大きく上回っています。
 次に、柿の輝太郎の生産状況です。こちらも生育は良好で、査定会では玉太りは平年並み、高糖度で仕上がっています。販売状況ですが、この2つの台風によるスレ果で秀品率がやや低下していますけれども、販売金額は、数量の大幅増、単価の高値維持で前年を大きく上回っています。出荷は今月下旬まで続く予定となっています。
 次に、4月から9月末までの白ネギの生産状況つきまして、下から5ページの上に記載しています。春ネギは順調に越冬したこと、夏ネギは出荷序盤の高温小雨や8月以降の降雨の高温の影響などで、どちらとも数量はほぼ前年並みとなっています。単価ともほぼ前年並みとなったことから、販売金額もほぼ前年並みとなっています。
 県の対応状況です。今後も引き続き、白ネギ、ブロッコリーなどの秋冬野菜、晩生(おくて)梨、柿などの出荷がございますので、農業団体と連携の下、新型コロナウイルスの感染状況、気象情報、市況の動向、生産現場の状況などを見極めながら、対応を検討していきたいと考えています。
 次に、今年産の食用米の生産販売状況です。JAグループ、市長会、町村会、農業団体、県等で構成する県農業再生協議会において、昨年に続き、食用米の減産目標を設定したことなどを踏まえて、今年度当初予算でお認めいただきました飼料用米の生産拡大など、市町村さんや農協さんで構成される地域農業再生協議会等と連携して、水田転作の推進に努めていたところ、今年度の食用米作付面積は目標面積の範囲内となっています。
 今年の収穫状況ですが、9月20日現在で、コシヒカリ、ひとめぼれは7割程度、星空舞は2割程度の進捗となっています。きぬむすめは、9月末から収穫が始まっている状況です。
 今年産の概算金です。各農協さんにおきましては、既に生産者さんに情報提供されていますが、1等米価格は、昨年より1俵当たり300円から500円ぐらいの引上げを行っています。販売環境は回復基調の見方もございますが、新型コロナウイルス感染症などの影響により、依然として全国的に在庫量を抱えています。各農協さんにおかれましては、概算金の大幅な引上げには慎重であったかなと推測しています。
 県の対応状況です。国において、今年産の作況等を踏まえて、11月頃に基本方針が示されます。その中で、国全体の令和5年産食用米需要量が公表される予定です。県では、12月上旬頃に県農業再生協議会におきまして、この国が示される基本方針や、JAグループさんの需要に応じた販売計画等を勘案して、令和5年産の食用米の生産数量目標面積の設定について協議する予定です。

◎松田委員長
 それでは、最後、報告5、第12回全国和牛能力共進会鹿児島大会における鳥取県の成績について、田中畜産課長の説明を求めます。

●田中畜産課長
 それでは、6ページをお願いします。10月6日から鹿児島県で開催されました第12回全国和牛能力共進会の鳥取県の成績について報告したいと思います。
 主な成績については、7ページに記載してあります。鳥取県の主な成績ですが、第1区で優等賞6席以内を達成したほかは、残念ながら目標に届かなかったというところが全体的な成績です。
 詳しくは、まず、種牛の部になりますが、第1区は優等賞4席、4区、5区は優等賞5席ということで、前回大会を上回る成績を達成したところはよかったかなと。また、新設された次世代を担う農業高校や農業大学校が出品される特別区も優等賞8席ということで、まずまずの成績は出せているのかなと考えます。
 しかし、期待されていた肉牛の部が、今大会新設区の7区で優等賞6席には入りましたけれども、6区、8区で残念ながら前回大会を下回る結果となってしまったところです。牛は、行きも帰りも何とか無事に運ぶことができて、帰ってこれたところはよかったかと思っています。
 今後についてですが、10月中に鹿児島大会の成績の検証、今後の出品対策について検討させていただいて、次回、北海道で令和9年にある北海道での開催に向けて、新たに取組を進めてまいりたいと考えています。
 最後に、現地に、内田議長、松田委員長をはじめ、多くの県会議員さんにおいでいただいて、応援、激励をいただいたことに感謝したいと思います。ありがとうございました。

◎松田委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はございませんでしょうか。
 では、ないようですので、次、その他に移ります。
 農林水産部の第1部に関して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見がないようですので、農林水産部第1部につきましては以上で終わります。
 執行部の入替えを行いますので、暫時休憩します。再開は10時45分。

午前10時41分 休憩
午前10時45分 再開

◎松田委員長
 再開いたします。
 引き続き、農林水産部の第2部について説明していただきます。
 報告が3件です。
 では、まず初めに、報告6、東京2020オリンピック・パラリンピック選手村ビレッジプラザ提供材の後利用アイデア審査結果について、前田県産材・林産振興課長の説明を求めます。

●前田県産材・林産振興課長
 資料8ページをお願いします。東京オリンピック・パラリンピック大会の関連施設、選手村ビレッジプラザに使用された県産材の後利用の方法について、県民の皆さんからアイデアを募集しておりましたが、35点のアイデアが寄せられました。その中から、実際にそれを製作、設置して利用していくアイデアを選ぶための審査会を、先般8月29日に開催しました。
 審査委員の方々は、スポーツ関係団体、大学、ビジネス分野、製作の現場の方から参加いただきまして、レガシーとしてふさわしいのか、また木の魅力を伝えるものか、そして、デザイン、コスト面で実現可能かといった3つの視点で審査いただきました。
 審査は、応募アイデアの中から8点を選定して、最終選考を行い、8点いずれも、デザイン、使用方法、加工方法など、特徴のあるものでしたが、結果的には、審査の視点に最も沿ったアイデアとして、最優秀賞に西川賢治さんのMICHISHIRUBEと命名されたベルトパーティションスタンドが選ばれました。資料の最下段にアイデアのイメージを載せています。なお、最優秀のほかに優秀賞2点、佳作5点が選定されています。
 現在、最優秀作品の試作を米子工業高等専門学校に依頼し、アイデア実現に当たっての課題とその対応を検討中です。それが整いましたら、今後、最優秀のアイデアをベースに加工、量産を行い、県内のスポーツ施設への寄贈を進めていく予定です。

◎松田委員長
 続きまして、報告7、スギ・ヒノキ特定母樹の閉鎖型採種園竣工式について、中尾森林づくり推進課長の説明を求めます。

●中尾森林づくり推進課長
 では、9ページをお願いします。スギ・ヒノキ特定母樹の閉鎖型採種園竣工式についての御報告です。
 日本製紙株式会社と鳥取県山林樹苗協同組合は、協業体制により、成長量が従来品種より1.5倍、花粉量が2分の1となる杉及びヒノキの特定母樹の苗木生産を開始します。このたび、倉吉市の大谷茶屋にビニールハウスによる環境制御が可能な閉鎖型採種園2棟が完成し、種子生産に着手する運びとなり、竣工式が開催されます。民間と地元の苗組が協業しての取組は全国初であり、鳥取モデルとして注目を集めているところです。今後、順次、ハウスを増設し、令和7年3月には苗木の初出荷、令和12年には年間100万本を生産し、県内外の広域流通の拠点とする計画です。
 竣工式の概要ですが、主催は日本製紙株式会社、日時は今月28日金曜日の午後1時から2時30分まで、場所は倉吉市大谷茶屋の旧園芸試験場生物工学研究室の圃場で、倉吉採種園という名称です。主な出席者は記載のとおりですが、国の後押しもあり、林野庁の研究指導課長様、全国山林種苗協同組合連合会専務理事様も御出席されます。
 閉鎖型採種園の概要です。ビニールハウス2棟でスタートしますが、ハウス内は温度、湿度、光量を自動モニタリングし、点滴式の自動かん水、そして、自動式のボイラーによる温度調整等を行います。2棟で最大苗木10万本の種子を供給できる能力がございます。
 協業体制の仕組みですが、日本製紙は、国から特定母樹の配付を受けて、採種園をこのたび造成し、種子供給を行います。苗組は、採種園の管理、苗木生産、生産した苗木の販売を、日本製紙から資材提供、技術指導を受け、委託により行います。種と苗木の所有権は日本製紙にあり、日本製紙には苗木の販売収入が入ることになります。苗組には、採種園管理の受託収入、苗木販売収入からの分収金、販売手数料の3つが入ることになり、双方で収支が成り立つ仕組みです。
 最後に供給計画ですが、令和7年3月に、スギ、ヒノキ合わせて4万本の初出荷を予定しています。皆伐再造林の目標面積320ヘクタールの達成に必要な苗木が約96万本ですが、令和12年にはこれを超える100万本を特定母樹だけで生産できる見込みです。

◎松田委員長
 では、最後、報告8、山陰旋網漁業協同組合の共同利用冷凍冷蔵施設整備について、細本水産振興課長の説明を求めます。

●細本水産振興課長
 10ページ、11ページをお願いします。山陰旋網漁業協同組合の共同利用冷凍冷蔵施設整備について御報告します。
 境港では、数年前から共同利用冷凍冷蔵施設の整備への要望が中小の仲買、水産業界関係者から出されています。そういった中で、老朽化が進む山陰旋網漁業協同組合の冷凍冷蔵施設、現在保有している昭和54年に整備した冷蔵庫ですが、フロンがなくなるまでに、改築をしなければいけないという状況になりました。山まきから、業界が求める共同利用機能を合わせた冷凍冷蔵施設をみさき会館跡地に現有冷凍冷蔵施設とは別に整備したいという希望が出されました。このため、さかいみなと漁港・市場活性化協議会と共同利用冷凍冷蔵施設ワーキンググループも新たに立ち上げ、令和4年5月から関係者の意見を聞きまして、整備計画の妥当性、共同利用施設の妥当性について議論をしてまいりました。このたび、共同利用冷凍冷蔵施設の整備内容について、関係者、業界から賛同が得られたということで報告します。
 県としても、境港の冷凍の能力が向上することは、水産業界の要望にも沿う話ですので、みさき会館跡地と周辺土地を売却し、整備することに同意しました。
 この整備がまとまるまでの経緯、1番に書いています。11ページを見ながら御説明させていただきます。あの当時、みさき会館跡地と周辺土地、下に5,000平米とあるエリアだけで山まきさんで整備しようと予定していたのですが、そこだけでは狭いということで、隣にある山まきの倉庫を最終的に取り壊して、道路も8号上屋の前、ソーラス区域の隣に移設し、一体的に整備していこうということで整理されました。山まきのこの既存冷凍冷蔵庫、昭和54年に整備したと説明しましたが、フロンの在庫がある間は運用して、冷凍・冷蔵能力向上により、他県占有地、加工業者向けの水産物の確保につなげていこうという考えで現在向かっています。
 一方、土地を貸し付けるか売却するかにつきましても議論されました。8月25日に開催した最終ワーキングで、敷地を貸し付けた場合、8年程度で賃借料の累計が敷地購入費、売却費を超えるということと、賃借料、貸付料が共同利用施設の使用料に転嫁されるということがあり、利用者の負担軽減のためにも県に土地を売ってもらいたいという意見がワーキングで大半でした。県はこの意見を踏まえて検討した結果、売却することにしたところです。
 なお、共同冷凍冷蔵施設の運用利活用につきましては、山まきがまた関係機関と引き続きしっかり協議をしていくこととしています。
 2番、みさき会館入居者及び施設の今後の予定ということで、現在、みさき会館、入居者がございます。この入居されておられる方につきましては、令和4年8月に新築された2号上屋に既に移転したところもございます。お食事処かいがんとか清掃会社がまだ入っていますが、今後移転すること、4月から取り壊すということで了解をいただいています。あと、トラック運転手の休憩室でシャワー施設も1階にございますが、この皆様については、1号上屋にも休憩室がございますので、そちらを利用いただくこととしています。シャワー施設については非常に利用者が少ないということで廃止し、周辺の類似施設を案内していきたいと思っています。
 共同利用冷蔵施設の整備計画です。今後、国の水産基盤整備事業を活用し、併設するセレクター工場も、国の水産業競争力強化緊急施設整備事業を活用して、令和5年に工事着手、令和6年完成に向けて、今後調整を進めていきたいと思っています。

◎松田委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はございませんでしょうか。

○山川委員
 10ページ、11ページについてお聞きしたいです。魚は生ものなので、仲買人さんや利用者の方は、氷の搬入がすごく大事なものだと思うのです。上が今まであるもので、新しいものが下でということですが、今までの動線だったら、例えば仲買人の方が買われて、どういう形で道路を使って入ってこられるのですか。新しいプランだったら、どういう形で道路を使って駐車して来られるのですか。教えてもらえますか。

●細本水産振興課長
 これまで共同利用冷凍冷蔵施設が境港にありませんでしたので、境港市場からアジ、サバ、イワシを買われた仲買さんは、各会社の工場に持って帰られて、そこでセレクターをかけて魚をサイズ別に分けて冷凍するという作業になります。
 山まきさんも、既存の昭和54年に整備した冷凍冷蔵施設は少し離れたところにあるのですが、今回、みさき会館跡地、市場の1号上屋の前に冷凍冷蔵施設を整備することで、本当に市場の前で、作業動線も短くなり、作業も効率的にできる流れになります。冷蔵庫施設の面積も山まきのセレクターの設備もしっかり広い用地で作業を行いますので、作業効率は非常に良くなります。

○山川委員
 今まで、それぞれの仲買人の方は各工場のところまで行っていたのが、その1号上屋の真ん前にあるから便利になりますし、時間も短縮できるし、鮮度も保てるということですが、今回、結局、冷蔵庫、セレクターと、冷蔵機能の規模が大きくなるではないですか。その割には、従来から利用していなかったので、その規模が本当に適正規模で必要かというのもあるのですが、規模が一気に大きくなったのですけれども、駐車場の面積は従来よりも大分減っているので、一気に仲買人の方が氷を買ったときにとめられるかという問題もあると思うのですね。そして、その動線が、中に道路があったのが、山まき倉庫の外側に道路を付け替えることによって、市場利用者の利便性向上になると。この事業自体はとてもいいことだと思うのですが、もし仮に、動線を考えて、駐車台数が足りなかったりしたら、右側の新しく付け替えた道路に車の駐停車も可能性としてはありますか。あるのであれば、もし仮にこの付け替えが可能であれば、幅員の増や、簡易な駐車場を含めたものも可能かなと思うのですが、そこら辺はどうなのですか。

●細本水産振興課長
 まず、冷蔵庫が大きくなりますが、既存の冷蔵庫5,000トンありますけれども、さらに5,000トン入るということなのです。実際、春先も今年、イワシが大量で1,000トン超えというのが連日あったわけですが、境港には、1,000トン超えが数日続きますと、魚が上がっても冷凍機能が回らないという課題があります。ですから、続くと、漁を少し休んでもらうとか、調整ということもあるのですが、冷凍保管能力が増えることで、そういった機能が維持できるという利点がまず1つあります。
 あと、駐車場です。ここにあります駐車場は、現在、まだ工事中です。一番境港のネックなのが、マグロの水揚げがあったときに、全国から大型トラックが入ってくるのですが、そういった駐車場が確保できないということで、急遽、駐車場を整備しまして、対応できるようにしました。また、アジ、サバ、イワシの1,000トン超えが続きますと、全国からやはりトラックが入ってきます。そういったトラックの待機場所ということで、なかなか場内に車が入れないというようなところも考慮して整備しています。
 山まきの冷蔵庫なり、セレクターを使うトラックにつきましては、ここ全部色で埋めていますが、この敷地内にしっかり駐車できるスペースを確保しています。例えば動線上、支障が出るとか、トラックの動きを停滞させるといった状況はない形で、今、山まきさんは整理をしています。

○山川委員
 分かりました。
 保管能力が大幅に上がるので、全国から来られる利用客の方や、トラックが十分駐車できるということでしたらいいのですが、一応、きちんと確認していただいて。あと、従来使ってなかった、自社で済ましていたところが、ここでこうできます、その能力がありますよということはやはり周知しないといけないと思います。以前、2号上屋でしたか、氷をリフトで敷地内を運ぼうと思っていたけれども運べなくて、道路から回らないといけないからと増額変更があったではないですか。実際、計画で想定していたときと違うというのは、新しくやろうと思ったら多々あるので、一応念入りに、その動線はこういう形でよろしいですかときちんとその現場で確認していただいて。せっかく道路造るのだったら、トラックも一時停止できるものを造るような形での改良も考え得ることだと思うので、境港や、市場を利用する方が本当に一番いいというものを造るということで一応再確認いただけたらなと思います。よろしくお願いします。

●細本水産振興課長
 一番下の図で、港湾区域の道路がソーラス区域の横につながるということで、ちょうど新しく整備する8号上屋の前に道路がつくという状況になって、境港の市場関係者の方からは、直線で道路に出られるということで、非常に喜ばれています。
 気になるところは、その港湾区域の道路を山まきの道路に移設するときに、要は動線に支障がないようにスムーズに道路を移設して、使えるような形に向かわないといけないというところで、そこは、また山まきさん、境港管理組合とも話をして進めていただくようにします。

◎松田委員長
 よろしくお願いします。
 そのほかよろしいでしょうか。
 では、質疑はこれで終わります。
 次に、閉会中の調査事項についてお諮りいたします。
 本委員会所管に係る商工業及び農林水産業の振興対策、その他の主要事業については、閉会中もこれを継続調査することとし、その旨、議長に申し出ることに御異議ございませんでしょうか。ないでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようですので、その旨、議長に申し出ておきます。
 次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。(西村委員「ごめんなさい、1点確認を、すみません」と呼ぶ)

○西村委員
 先ほどの6ページの全共のことです。部長、この検証、10月中にして、今後の出品対策を検討するということですが、これはまた11月以降の常任委員会などでその内容は教えていただけるのでしょうか。

●西尾農林水産部長
 まだ日程調整中ですが、当然、報告させていただきます。

○西村委員
 ありがとうございます。

◎松田委員長
 そのほか、ございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 すみません、1個だけ簡単にいいですか。
 ベニズワイガニが市場にあまり出回ってないという話を少し聞いたのですけれども、何かそういう話聞いておられますか。

●細本水産振興課長
 市場に出回っていないということ、状況をよく把握はしておりませんが、境港水産事務所から聞いたのは、今年9月、非常にしけが多かったということで、それが原因なのか、そこら辺は分析してみないと分かりません。(松田委員長「また教えてください」と呼ぶ)はい、確認してみます。

◎松田委員長
 お願いします。飲食店が、全然売ってないって言っていた。
 では、意見が尽きたようですので、委員の皆様に御連絡いたします。
 次回の常任委員会は、11月21日月曜日、午前10時から開催の予定ですので、よろしくお願いします。
 以上をもちまして農林水産商工常任委員会を閉会いたします。

午前11時09分 閉会

 



 

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