これまで、自然と付き合っていくマナーやその品質について議論されることは少なく、登山・アウトドアブームを背景に誰でも楽しめる山や自然が求められ、様々な利便性の追求がされてきました。
山の自然環境について考えるとき、登山者とその用便の問題は大きな課題の一つであり、大山も各地の山岳と同様に、トイレのし尿処理方法や登山道周辺での排便等が問題となっています。
特に、登山の際の用便のマナーについては、自然環境に出来るだけ負荷を与えないよう慎み、登山をする者自らが主体的に考え行動して行かなければなりません。
鳥取県民歌の詩にある「さやかに晴れて、水清い」大山の美しい山岳自然環境を子どもたちに伝えて残して行くために、今後、大山における頂上トイレのあり方や登山時の用便の考え方について見直し、登山者一人一人のマナーやモラル向上を目指しながら、学校教育や社会教育の一環として取り組んでいくことにしました。
平成14年春から頂上エコトイレの供用が開始されましたが、平成20年時点で浄化槽には約3.8m3(3.8トン)の汚泥が堆積しており、浄化槽の機能維持のため、回収後初めての汚泥抜取り処分を実施することとなりました。
汚泥の運搬にあたっては、当初ヘリコプターで搬出する計画としていましたが、自然保護団体等との協議の結果、大山周辺に生息する希少猛禽(もうきん)類をはじめとした野生動植物の生息環境に配慮しつつ、自然環境への不可軽減を図るとともに、参加者自ら歩き自然に親しみながら大山の環境を考えることができるよう、広くボランティアを募集し、人力によって汚泥を担ぎおろすこととなりました。
|
開催日 |
人数 |
汚泥ボトル(約2キロ) |
1回目 |
H20年9月28日 |
451人 |
503本 |
2回目 |
H21年9月27日 |
433人 |
500本 |
3回目 |
H22年9月26日 |
301人 |
322本 |
4回目 |
H23年9月11日 |
250人 |
250本 |
5回目 |
H24年9月9日 |
200人 |
200本 |
6回目 |
H25年9月8日 |
180人 |
200本 |
7回目 |
H29年9月10日 |
181人 |
200本
|
9回目 |
R6年9月15日 |
178人 |
210本 |
※第8回は雨天中止
大山トイレマナーアップ事業の一環として、携帯トイレキットをお使いいただけるよう、トイレ設備のない避難小屋に携帯トイレブースを設置しています。
携帯トイレキットは、登山用品店等でお買い求めいただくか、下記販売所でご購入ください。
なお、使用後の便袋は密封袋に入れ必ず持ち帰り、下記の回収ボックスに投入するか、可燃ゴミとして処理してください。
【携帯トイレキットの販売場所】
・6合目避難小屋携帯トイレキット使用ブース内自動販売機
(1セット300円、100円硬貨のみ使用可、夏山シーズンのみ設置)
・頂上避難小屋売店
(1セット300円、夏山シーズンのみ)
・モンベル大山店
【回収ボックス設置場所】※夏山シーズンのみ
・大山ナショナルパークセンター
・南光河原駐車場
※設置場所位置図 (pdf:146KB)
【携帯トイレキットの使用例】



※携帯トイレの使い方 (pdf:166KB)