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I 概況

  

1 全国

 内閣府は、平成23年5月の「月例経済報告」で、最近の経済動向について次のように報告している。


(総論)

 景気は、東日本大震災の影響により、このところ弱い動きとなっている。また、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある。
・生産は、東日本大震災の影響により、このところ生産活動が低下している。輸出は、東日本大震災の影響により、このところ減少している。
・企業収益は、東日本大震災の影響により、下押しされている。設備投資は、東日本大震災の影響により、このところ弱い動きがみられる。
・企業の業況判断は、慎重さがみられる。
・雇用情勢は、依然として厳しいものの、持ち直しの動きがみられる。ただし、東日本大震災の影響により、一部に弱い動きもみられる。
・個人消費は、東日本大震災の影響により、このところ弱い動きがみられる。
・物価の動向を総合してみると、緩やかなデフレ状況にある。
 先行きについては、当面は東日本大震災の影響から弱い動きが続くと見込まれる。その後、生産活動が回復していくのに伴い、海外経済の改善や各種の政策効果などを背景に、景気が持ち直していくことが期待されるが、電力供給の制約やサプライチェーン立て直しの遅れ、原子力災害及び原油価格上昇の影響等により、景気が下振れするリスクが存在する。また、デフレの影響や、雇用情勢の悪化懸念が依然残っていることにも注意が必要である。
 政府は、5月17日に閣議決定した「政策推進指針」に基づき、大震災がもたらした制約を順次、確実に克服するとともに、日本経済の潜在的な成長力を回復するよう取り組む。このため、平成23年度1次補正予算の速やかな執行等により、震災からの早期立ち直りを図る。
 日本銀行に対しては、引き続き、政府と緊密な情報交換・連携を保ちつつ、適切かつ機動的な金融政策運営によって経済を下支えするよう期待する。
 日本銀行は、4月28日、被災地金融機関を支援するための資金供給オペレーションの導入等を決定した。

(各論)

○消費・投資などの需要動向
 個人消費は、東日本大震災の影響により、このところ弱い動きがみられる。消費者マインドは、弱い動きとなっている。実質雇用者所得は、おおむね横ばいとなっている。設備投資は、東日本大震災の影響により、このところ弱い動きがみられる。住宅建設は、東日本大震災の影響もあり、弱い動きがみられる。公共投資は、総じて低調に推移している。輸出は、東日本大震災の影響により、このところ減少している。輸入は、持ち直しの動きがみられる。貿易・サービス収支は、赤字に転じている。

○企業活動と雇用情勢
 鉱工業生産は、東日本大震災の影響により、このところ生産活動が低下している。先行きについては、サプライチェーンの立て直しとともに生産が持ち直していくことが期待される。ただし、電力供給の制約等に留意する必要がある。また、第3次産業活動は、このところ低下している。企業収益は、東日本大震災の影響により、下押しされている。企業の業況判断は、慎重さがみられる。倒産件数は、おおむね横ばいとなっている。雇用情勢は、依然として厳しいものの、持ち直しの動きがみられる。ただし、東日本大震災の影響により、一部に弱い動きもみられる。

○物価と金融情勢
 国内企業物価は、上昇している。消費者物価は、下落テンポが緩やかになっている。株価(日経平均株価)は、9,600円台から9,400円台まで下落した後、10,000円台まで上昇し、その後9,600円台まで下落している。対米ドル円レートは、83円台から80円台まで円高方向で推移した後、81円台で推移している。

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2 鳥取県

 需要面の個人消費では、大型小売店販売額(3月)が、全店舗計、店舗調整後(新規店舗を除く)とも前年を下回った。ホームセンター・家電量販店販売額(3月)は前年を上回ったが、乗用車新車新規登録台数(4月)は前年を下回った。
 建設等では、新設住宅着工戸数(4月)は前年を上回ったが、用途別着工建築物工事金額(4月)、公共工事請負金額(4月)は前年を下回った。

 産業面では、鉱工業生産指数(3月、季節調整済)が86.4で前月比2.2%低下した。なお、大口需要電力実績(3月)は、鉱工業用主要4区分でみると、パルプ・紙及び機械の区分で前年を下回った。

 雇用面では、新規求人倍率(4月)は、1.28倍(前月差0.12ポイント上昇、前年同月差0.22ポイント上昇)であった。有効求人倍率(4月)は、0.70倍(前月差0.04ポイント低下、前年同月差0.15ポイント上昇)と4か月続けて0.7倍台となっている。
 きまって支給する給与(3月)、所定外労働時間(3月)はともに前年を上回った。


○需要面の動き


【個人消費】
 大型小売店販売額
(3月)は、全店舗計では47億8,300万円となり、前年同月比6.5%減と2か月ぶりに前年を下回り、店舗調整後でも前年同月比5.6%減(全国は前年同月比7.5%減)と前年を下回った。なお、全店舗計の内訳では、百貨店が15億4,700万円(前年同月比13.9%減)、スーパーが32億3,600万円(前年同月比2.4%減)であった。
 ホームセンター・家電量販店販売額(3月)は40億6,000万円(前年同月比5.2%増)と2か月続いて前年を下回った。内訳ではホームセンターが18億8,300万円(前年同月比5.4%増)、家電量販店販売額が21億7,600万円(前年同月比0.7%増)であった。
 乗用車新車新規登録台数(4月)は854台(前年同月比45.4%減)と8か月続いて前年を下回った。内訳では、普通車、小型車及び軽自動車の全ての区分で前年を下回った。
【住宅建設】
 新設住宅着工戸数
(4月)は235戸(前年同月比24.3%増)と2か月続いて前年を上回った。内訳では、持家系(前年同月比33.9%増)、貸家系(前年同月比8.5%増)ともに前年を上回った。

【設備投資】
 用途別着工建築物工事金額
(4月)は13億2,800万円(前年同月比39.5減)と2か月ぶりに前年を下回った。用途別では、製造業(前年同月比812.4%増)等で前年を上回ったが、医療,福祉(前年同月比28.6%減)等で前年を下回った。

【公共工事】
 公共工事請負金額
(4月)は78億7,700万円(前年同月比17.6%減)と前年を下回った。発注者別内訳では、国(前年同月比7.1%減)、県(前年同月比36.0%減)及び市町村(前年同月比3.9%減)等で前年を下回った。


○産業面の動き


【産業活動】
 鉱工業指数
(3月)は生産指数(季節調整済)が86.4となり前月比は2.2%低下、原指数も92.3となり前年同月比では4.1%低下した。
 内訳を前月比で見ると、食料品・たばこが13.1%上昇となり3か月連続の上昇、電子部品・デバイスが14.8%の低下となり3か月ぶりの低下、電気機械が17.1%の上昇となり3か月連続の上昇、一般機械が23.2%の低下となり2か月ぶりの低下となった。
 在庫指数(季節調整済)は86.6と前月比4.6%低下した。

【電力】
 大口需要電力実績
(3月)は121,934千kWh(前年同月比8.3%減)と6か月続いて前年を下回った。鉱工業用大口需用電力を主要4区分でみると、パルプ・紙及び機械の区分で前年を下回ったが、それ以外の区分では上回った。

【青果物卸売量】
 
鳥取市場の青果物卸売量(4月)は野菜が1,534t(前年同月比7.7%増)と4か月続けて前年を上回り、果実は657t(前年同月比2.3%増)と9か月ぶりに前年を上回った。
  鳥取市場の青果物販売量(4月)のうち鳥取県産の卸売量は野菜が405tで市場全体に占める割合は26.4%(前年同月差6.0ポイント上昇)、果実は23tで市場全体に占める割合は3.5%(前年同月差0.2ポイント上昇)であった。

【漁獲量】
 境港の漁獲量
(4月)は11,720t(前年同月比25.3%増)と4か月続いて前年を上回った。


○雇用・金融面の動き

【雇用】
 新規求人倍率
(4月)は1.28倍(前月差0.12ポイント上昇、前年同月差0.22ポイント上昇)であった。なお、新規求人数(4月)は3,957人で前年同月比15.0%の増であった。
 有効求人倍率(4月)は0.70倍(前月差0.04ポイント低下、前年同月差0.15ポイント上昇)と4か月続けて0.7倍台となっている。

【賃金】
 現金給与総額
(3月)は241,064円(前年同月比0.9%増)と2か月続いて前年を上回った。そのうち、きまって支給する給与(3月)は、237,776円(前年同月比0.1%増)で2か月続いて前年を上回った。

【労働時間】
 所定外労働時間
(3月)は8.7時間(前年同月比1.1%増)と16か月続いて前年を上回った。主力の製造業は2.8%増となった。〔産業別の前年同月比では、教育・学習支援業(前年同月比39.3%増)等で前年を上回り、生活関連サービス業・娯楽業(前年同月比47.1%減)等で前年を下回った。〕

【預金・貸出金残高】
 預金残高
(3月末)は1兆9,934億円(前年同月比1.7%増)と27か月続いて前年を上回り、貸出金残高(3月末)は1兆1,482億円(前年同月比0.6%減)と23か月ぶりに前年を下回った。


○参考

・ 鳥取県景気動向指数(3月)は先行指数が1月31.3、2月37.5、3月37.5、一致指数が1月37.5、2月68.8、3月50.0、遅行指数1月40.0、2月40.0、3月66.7となった。

・ 企業倒産(4月)は件数が1件で前年に比べて4件減少(前年同月比80.0%減)し、負債総額は4億円で前年に比べて3億4,300万円減少(前年同月比46.2%減))した。

・ 消費者物価指数(4月:鳥取市、総合、平成17年=100)は98.8(前月比0.1%上昇、前年同月比0.4%上昇)となった。

 ・ 鳥取県の推計人口(5月1日現在)585,199人で、前月と比べて217人(0.04%)増加し、前年同月と比べて3,341人(0.57%)減少した。

・ 鳥取県の企業経営者の見通し(主要300事業所、年4回調査)を平成23年5月調査でみると、平成23年4~6月期は前四半期(平成23年1~3月期)に比べると、景気、売上高及び経常利益のいずれもが不調となっている。

  

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