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I 概況

  

1 全国

内閣府は、平成18年7月の「月例経済報告」で、最近の経済動向について次のように報告している。

(総論)

 景気は、回復している。企業収益は改善し、設備投資は増加している。個人消費は、緩やかに増加している。雇用情勢は、厳しさが残るものの、改善に広がりがみられる。輸出、生産は緩やかに増加している。
 先行きについては、企業部門の好調さが家計部門へ波及しており、国内民間需要に支えられた景気回復が続くと見込まれる。一方、原油価格の動向が内外経済に与える影響等には留意する必要がある。
 政府は、7月7日、成長力・競争力強化、財政健全化及び安全・安心で柔軟かつ多様な社会の実現に取り組むため、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」を閣議決定した。今後、本基本方針に基づき、構造改革を加速・深化する。
 日本銀行は、7月14日、ゼロ金利を解除し、無担保コールレート(オーバーナイト物)を0.25%前後で推移するよう促すこととした。
 重点強化期間内におけるデフレからの脱却を確実なものとし、物価安定の下での民間主導の持続的な成長を図るため、政府・日本銀行は一体となった取組を行う。

 

(各論)

 消費・投資などの需要動向をみると、個人消費は、緩やかに増加している。設備投資は、企業収益の改善や需要の増加等を受けて、増加している。住宅建設は、このところ増加している。公共投資は、総じて低調に推移している。輸出は緩やかに増加している。輸入は緩やかに増加している。貿易・サービス収支の黒字は、横ばいとなっている。
 企業活動と雇用情勢をみると、鉱工業生産は、一部の分野で在庫調整の動きもみられるものの、全体としては輸出の緩やかな増加や設備投資の増加に支えられて、緩やかに増加している。企業収益は、改善している。また、企業の業況判断は、緩やかに改善している。倒産件数は、おおむね横ばいとなっている。雇用情勢は、厳しさが残るものの、改善に広がりがみられる。
 物価と金融情勢をみると、国内企業物価は、素材価格の上昇により上昇している。消費者物価は、横ばいとなっている。なお、昨年11月以降、消費者物価の前年比は上昇しているものの、石油製品、その他特殊要因を除くとゼロ近傍で推移しており、今後の物価動向については注視していく必要がある。株価は、15,600円(日経平均株価)台まで上昇した後、14,800円台まで下落している。長期金利は、1.7%台後半から上昇し、1.8%台半ばとなっている。

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2 鳥取県

 需要面の個人消費では、大型小売店販売額(5月)が、全店舗計、店舗調整後(新規店舗を除く)とも前年を下回ったが、ホームセンター・家電量販店販売額(5月)、乗用車新車新規登録台数(6月)は前年を上回った。
 建設等では、用途別着工建築物工事金額(6月)は前年を上回ったが、新設住宅着工戸数(6月)、公共工事請負金額(6月)は前年を下回った。

 産業面では、鉱工業生産指数(5月、季節調整済)が一般機械工業等の増により74.2で前月比2.9%上昇した。また、大口需要電力実績(5月)のうち鉱工業は前年を上回った。

 雇用面では、新規求人倍率(6月)は、1.17倍(前月差0.04ポイント上昇、前年同月差0.03ポイント上昇)であった。有効求人倍率(6月)は、0.78倍(前月と同水準、前年同月差0.04ポイント上昇)と8年4か月連続で1.0倍を割り込んでいる。
 現金給与総額(5月)、所定外労働時間(5月)とも前年を上回った。

○需要面の動き

 

【個人消費】
 大型小売店販売額
(5月)は、全店舗計では54億2,692万円となり、前年同月比3.2%減と10か月続いて前年を下回り、店舗調整後でも、前年同月比0.9%減(全国1.6%減)と44か月連続して前年を下回っている。なお、全店舗計の内訳では、百貨店が21億2,217万円(前年同月比2.0%減)、スーパーが33億475万円(前年同月比3.9%減)であった。
 ホームセンター・家電量販店販売額(5月)は、32億724万円(前年同月比0.4%増)と5か月ぶりに前年を上回った。内訳では、ホームセンターが20億8,277万円(前年同月比2.3%増)、家電量販店販売額が11億2,447万円(前年同月比3.0%減)であった。
 乗用車新車新規登録台数(6月)は、1,944台(前年同月比0.5%増)と4か月ぶりに前年を上回った。

【住宅建設】
 新設住宅着工戸数(6月)は、357戸(前年同月比1.7%減)と2か月ぶりに前年を下回った。減少の内訳では、分譲住宅の減少(前年同月比89.5%減)が大きかった。

【設備投資】
 用途別着工建築物工事金額(6月)は、63億9,370万円(前年同月比144.6%増)と2か月ぶりに前年を上回った。用途別では、卸売・小売業用(前年同月比224.4%増)、医療、福祉用(前年同月比370.3%増)等が前年を上回った。

【公共工事】
 公共工事請負金額(6月)は、94億8,400万円(前年同月比18.9%減)と2か月続いて前年を下回った。発注者別内訳では、市町村の減(前年同月比60.3%減)が大きな割合を占めた。

○産業面の動き

【産業活動】
 鉱工業指数(5月)は、生産指数(季節調整済)が74.2となり前月比は2.9%上昇、原指数は、70.4となり前年同月比では12.8%上昇した。
 内訳を前月比で見ると、電気機械が半導体素子等の生産増により1.7%の上昇、食料品・たばこが0.1%の上昇、一般機械が62.6%の上昇、繊維が0.9%の上昇となっている。
 在庫指数(季節調整済)は68.8と前月比5.4%の低下となった。

【青果物卸売量】
 鳥取市場の青果物卸売量(6月)は、野菜が1,598t(前年同月比10.4%減)と8か月続いて前年を下回り、果実も996t(前年同月比15.5%減)と2か月ぶりに前年を下回った。
 鳥取市場の青果物販売量(6月)のうち鳥取県産の卸売量は野菜が704tで全体に占める割合は44.1%(前年同月差3.9ポイント上昇)、果実は351tで全体に占める割合は35.2%(前年同月差14.0ポイント低下)であった。

【漁獲量】
 境港の漁獲量(6月)は、6,037t(前年同月比33.6%減)と2か月ぶりに前年を下回った。

【電力】
 大口需要電力実績(5月)は、135,570千kWh(前年同月比4.6%増)と2か月ぶりに前年を上回り、鉱工業は全ての業種で増となり5.0%増加した。

○雇用・金融面の動き

【雇用】
 新規求人倍率(6月)は、1.17倍(前月差0.04ポイント上昇、前年同月差0.03ポイント上昇)であった。なお、新規求人数(6月)は、3,696人で前年同月比5.7%の減であった。
 有効求人倍率(6月)は、0.78倍(前月と同水準、前年同月差0.04ポイント上昇)と8年4か月連続で1.0倍を割っている。

【賃金】
 現金給与総額(5月)は、255,019円(前年同月比0.7%増)と4か月続いて前年を上回った。そのうち、きまって支給する給与(5月)は、252,793円(前年同月比0.4%増)と2か月ぶりに前年を上回った。

【労働時間】
 所定外労働時間(5月)は、9.2時間(前年同月比3.3%増)と2か月続いて前年を上回った。主力の製造業は3.7%増となった。〔実数による前年同月比では、教育、学習支援業(前年同月比106.3%増)等で前年を上回り、電気・ガス・熱供給・水道業(前年同月比46.2%減)等で前年を下回った。〕

【預金・貸出金残高】
 預金残高(5月末)は、1兆8,327億円(前年同月比0.9%減)と3か月ぶりに前年を下回り、貸出金残高(5月末)は、1兆1,716億円(前年同月比1.1%増)と9か月続いて前年を上回った。 

○参考

鳥取県景気動向指数(5月)は、先行指数が3月50.0、4月75.0、5月62.5、一致指数が3月43.8、4月37.5、5月37.5、遅行指数3月75.0、4月20.0、5月80.0となった。
企業倒産(6月)は、件数が4件で前年同月に比べて2件増加(前年同月比100.0%増)で、負債総額は10億4,800万円で前年同月に比べて7億1,800万円増加(前年同月比217.6%増)した。
消費者物価指数(6月:鳥取市総合、平成12年=100)は、98.0(前月比0.3%下落、前年同月比0.5%上昇)となり、前月比は4か月ぶりに下落し、前年同月比は2か月続いて上昇した。
鳥取県の推計人口(7月1日現在)604,512人で、前月と比べて142人(0.02%)減少し、前年同月と比べて2,963人(0.49%)減少した。
鳥取県の企業経営者の見通し(主要300事業所、年4回調査)を平成18年5月調査でみると、平成18年7~9月期は、前四半期(平成18年4~6月期)に比べると、景気、売上高はやや好調であるが、経常利益はやや不調の見通しとなっている。

  

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