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I 概況

  

1 全国

 内閣府は、平成20年7月の「月例経済報告」で、最近の経済動向について次のように報告している。

(総論)

 景気回復は足踏み状態にあるが、このところ一部に弱い動きがみられる。
 ・輸出、生産は、このところ弱含んでいる。
  ・企業収益は、減少している。設備投資は、おおむね横ばいとなっている。
  ・雇用情勢は、厳しさが残るなかで、改善に足踏みがみられる。
 ・個人消費は、おおむね横ばいとなっている。
 先行きについては、アメリカ経済が持ち直すにつれ、輸出が増加基調となり、景気は緩やかに回復していくと期待される。ただし、サブプライム住宅ローン問題を背景とするアメリカの景気後退懸念や株式・為替市場の変動、原油価格の動向等から、景気の下振れリスクが高まっていることに留意する必要がある。
 政府は、6月26日、最近における原油、食料、飼料、原材料等価格の高騰の影響を踏まえ、原油等価格高騰対策を取りまとめた。
 また、6月27日、日本経済の成長を強化するとともに、豊かで安心できる国民生活を実現するための、経済財政改革の道筋を示す「経済財政改革の基本方針2008~開かれた国、全員参加の成長、環境との共生~」を閣議決定した。今後、本基本方針に基づき、改革への取組を加速・深化する。
 民間需要主導の持続的な成長と両立する安定的な物価上昇率を定着させるため、政府と日本銀行は、上記基本方針に示されたマクロ経済運営に関する基本的視点を共有し、政策運営を行う。


(各論)

 (1)消費・投資などの需要動向
 個人消費は、おおむね横ばいとなっている。消費者マインドは悪化しており、所得はおおむね横ばいで推移している。設備投資は、おおむね横ばいとなっている。住宅建設は、このところ横ばいとなっている。公共投資は、総じて低調に推移している。輸出は、このところ弱含んでいる。輸入は、横ばいとなっている。貿易・サービス収支の黒字は、減少している。

 (2)企業活動と雇用情勢
 鉱工業生産は、情報化関連生産財などを中心に、このところ弱含んでいる。第3次産業活動は、弱含んでいる。企業収益は、減少している。また、企業の業況判断は、一段と慎重さが増している。倒産件数は、緩やかな増加傾向にある。雇用情勢は、厳しさが残るなかで、改善に足踏みがみられる。

 (3)物価と金融情勢
 国内企業物価は、素材価格の上昇により上昇している。消費者物価の基調を「生鮮食品、石油製品及びその他特殊要因を除く総合」でみると、緩やかに上昇している。株価(日経平均株価)は、14,400円台まで上昇した後、13,000円台まで下落している。長期金利は、1.8%台前半から1.5%台後半まで低下している。

 

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2 鳥取県

 需要面の個人消費では、大型小売店販売額(5月)が、全店舗計、店舗調整後(新規店舗を除く)とも前年を下回った。ホームセンター・家電量販店販売額(5月)は前年を上回り、乗用車新車新規登録台数(6月)は前年を下回った。
  建設等では、新設住宅着工戸数(6月) 、用途別着工建築物工事金額(6月) 公共工事請負金額(6月)とも前年を下回った。

 産業面では、鉱工業生産指数(5月、季節調整済)が電気機械工業等の増により68.6で前月比9.8%上昇した。また、大口需要電力実績(5月)のうち鉱工業は前年を上回った。

 雇用面では、新規求人倍率(6月)は、1.01倍(前月差0.21ポイント低下、前年同月差0.20ポイント低下)であった。有効求人倍率(6月)は、0.71倍(前月差0.01ポイント上昇、前年同月差0.06ポイント低下)と26か月続いて0.8倍を割り込んでいる。
 現金給与総額(5月)、所定外労働時間(5月)とも前年を上回った。


○需要面の動き


【個人消費】
 大型小売店販売額
(5月)は、全店舗計では53億9,066万円となり、前年同月比0.9%減と2か月続いて前年を下回り、店舗調整後でも前年同月比0.9%減(全国は前年同月比2.0%減)と2か月続いて前年を下回っている。
  なお、全店舗計の内訳では、百貨店が19億6,644万円(前年同月比3.5%減)、スーパーが34億2,422万円(前年同月比0.7%増)であった。
 ホームセンター・家電量販店販売額(5月)は、32億4,193万円(前年同月比5.3%増)と3か月続いて前年を上回った。内訳では、ホームセンターが20億630万円 (前年同月比1.3%増)、家電量販店販売額が12億3,563万円(前年同月比12.5%増)であった。
 乗用車新車新規登録台数(6月)は、1,606台(前年同月比5.4%減)と2か月続いて前年を下回った。減少の内訳では、軽自動車の減少(前年同月比9.5%減)が大きかった。

【住宅建設】
 新設住宅着工戸数
(6月)は、251戸(前年同月比14.3%減)と2か月続いて前年を下回った。減少の内訳では、持家の減少(前年同月比14.7%減)が大きかった。

【設備投資】
 用途別着工建築物工事金額
(6月)は、17億4,935万円(前年同月比17.9%減)と3か月続いて前年を下回った。用途別では、卸売業、小売業用(前年同月比67.4%減)等が前年を下回った。

【公共工事】
 公共工事請負金額
(6月)は、67億3,000万円(前年同月比29.5%減)と4か月ぶりに前年を下回った。発注者別内訳では、県の減(前年同月比45.7%減)が大きな割合を占めた。


○産業面の動き


【産業活動】
 鉱工業指数
(5月)は、生産指数(季節調整済)が68.6となり前月比は9.8%上昇、原指数は、63.8となり前年同月比では3.7%上昇した。
 内訳を前月比で見ると、電気機械が液晶素子等の生産増により19.4%の上昇、食料品・たばこが3.8%の上昇、一般機械が10.1%の上昇、繊維が2.5%の低下となっている。
 在庫指数(季節調整済)は73.0と前月比6.4%の上昇となった。

【電力】
 大口需要電力実績
(5月)は、140,539千kWh(前年同月比2.2%増)と9か月続いて前年を上回り、鉱工業はパルプ・紙等が増加し3.4%増加した。

【青果物卸売量】
 
鳥取市場の青果物卸売量(6月)は、野菜が1,511t(前年同月比5.1%減)と3か月ぶりに前年を下回り、果実も971t(前年同月比5.4%減)と8か月ぶりに前年を下回った。
  鳥取市場の鳥取県産青果物卸売量(6月)は野菜が504tで市場全体に占める割合は33.4%(前年同月差2.9ポイント低下)、果実は387tで市場全体に占める割合は39.9%(前年同月差11.2ポイント低下)であった。

【漁獲量】
 境港の漁獲量
(6月)は、6,510t(前年同月比17.6%減)と2か月ぶりに前年を下回った。


○雇用・金融面の動き

【雇用】
 新規求人倍率
(6月)は、1.01倍(前月差0.21ポイント低下、前年同月差0.20ポイント低下)であった。なお、新規求人数(6月)は、3,329人(前年同月比16.0%減)と9か月続いて前年を下回った。
 有効求人倍率(6月)は、0.71倍(前月差0.01ポイント上昇、前年同月差0.06ポイント低下)と26か月続いて0.8倍を割っている。

【賃金】
 現金給与総額
(5月)は、257,141円(前年同月比0.8%増)と2か月続いて前年を上回った。そのうち、きまって支給する給与(5月)は、251,661円(前年同月比1.6%増)で4か月続いて前年を上回った。

【労働時間】
 所定外労働時間
(5月)は、9.6時間(前年同月比9.1%増)と4か月続いて前年を上回った。主力の製造業は4.2%増となった。〔産業別の前年同月比では、金融・保険業(前年同月比51.0%増)等で前年を上回り、建設業(前年同月比24.0%減)等で前年を下回った。〕

【預金・貸出金残高】
 預金残高
(5月末)は、1兆8,727億円(前年同月比1.3%増)と2か月ぶりに前年を上回り、貸出金残高(5月末)は、1兆1,346億円(前年同月比0.6%減)と21か月続いて前年を下回った。


○参考

・ 鳥取県景気動向指数(5月)は、先行指数が3月75.0、4月50.0、5月50.0、一致指数が3月37.5、4月25.0、5月28.6、遅行指数が3月100.0、4月40.0、5月60.0となった。

・ 企業倒産 (6月)は、件数が11件で前年に比べて10件増加(前年同月比1000.0%増)し、負債総額は129億9,000万円で前年に比べて129億5,000万円増加(前年同月比32375.0%増)した。

・ 消費者物価指数(6月:鳥取市、総合、平成17年=100)は、101.8(前月比0.7%上昇、前年同月比2.6%上昇)となった。

 ・ 鳥取県の推計人口(7月1日現在)595,510人で、前月と比べて238人(0.04%)減少し、前年同月と比べて4,814人(0.80%)減少した。

・ 鳥取県の企業経営者の見通し(主要300事業所、年4回調査)を平成20年5月調査でみると、平成20年4~6月期は、平成20年1~3月期に比べると、景気、経常利益は不調であり、売上高はやや不調である。また、平成20年7~9月期は、平成20年4~6月期に比べると、景気、経常利益は不調となり、売上高はやや好調となる見通しとなっている。

  

最後に本ページの担当課    鳥取県 総務部 統計課
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