防災・危機管理情報


  鳥取県は「星取県」。美しい星空が自慢ですが、宇宙は見上げるばかりじゃもったいない! 宇宙産業の発展と拡大は目覚ましく、特に近年は開発の中心が官から民へと移行する中で裾野が大きく広がっています。県は宇宙関連産業を地域の未来を担う新産業の一つに位置づけ、産学官連携で宇宙産業の創出を推進。ネットワークの構築や人材育成にも力を入れています。

鳥取ローバーチャレンジ(TRC)

鳥取ローバーチャレンジのロゴ

  日本初の月面探査ローバー学生全国大会として、今年3月に鳥取砂丘月面実証フィールド「ルナテラス」で開催。月面活動を想定したさまざまなミッションに臨み、探査ローバーとその運用に求められる総合的な能力を競いました。エントリー部門と、より難度の高いミッションに挑むエキスパート部門に分かれ、初代王者の座を巡って熱戦が繰り広げられました!
鳥取ローバーチャレンジの写真

ほかにも多数のミッションが待ち受ける!
岩石サンプルをゴール地点の箱まで輸送
着陸機にあるコンセントにプラグを差し込む
斜面の頂上付近に旗を立てる
障害物を避けてゴール地点まで走行
フィールド内の目標物の位置座標を測定

エキスパート部門 優勝

ARES Project
東北大学/慶應義塾大学 ほか
代表 阿依(あい) ダニシさん

阿依ダニシさんの写真
ARES Projectのロゴ

  今大会では実際の宇宙探査を模したタスクも多く、難易度は予想以上でした。特に軟弱地盤での走行や多様な形状・重量の物体の運搬など技術的に非常に高い要求が課され、ローバー横転アクシデントにも直面。しかし諦めることなくベストを尽くし、ローバーの復旧とミッションの続行を成し遂げ、優勝という成果を収めることができました。この経験を糧に、次なる目標である世界大会出場に挑みます。学生によるこのような挑戦は、日本の宇宙開発の未来に確実に影響を与えるはずですし、やがて実際の宇宙探査への架け橋となると信じています。

ARES Projectのローバーの写真1(県政だより7月号の表紙)
鳥取砂丘月面実証フィールド ルナテラスで開催した鳥取ローバーチャレンジ2025初代王者の『ARES Project』

ARES Projectのローバーの写真2

ARES Projectのメンバーの写真
アメリカで開催されたUniversity Rover Challenge 2024で

エントリー部門 優勝

SuperNOVA
東京情報大学
代表 吉田 星哉さん

SuperNOVAのメンバーの写真
左から3人目が吉田さん

  大会では初めて砂上で走行し、設計では予測できなかった多くの課題に直面しましたが、たくさんの学びを得る貴重な機会になりました。ルナテラスは、広大なフィールドで実践的な実験ができる理想的な環境。ここでしか得られない体験を生かし、さらに開発を進めていきます。今後は、より複雑な地形に対応できる4輪タイプのローバー開発を構想中。宇宙探査という壮大な目標に一歩でも近づけるよう、強い想いを持って挑戦を続けていきます!

SuperNOVAのローバーの写真

技術交流会

  他チームや宇宙産業関連企業との交流会も開催。お互いの知見を共有しながら人脈も広げる貴重な機会に!
技術交流会の写真


宇宙産業の可能性拓く

  県が進める宇宙産業創出の柱の一つが、鳥取砂丘月面化プロジェクト。整備から2年を迎えるルナテラスでは、多くの企業や団体が多様な実証実験を行い、成果を上げています。そんな中、未来の宇宙開発を担う若者たちに競技や交流を通じた実践的な学びの機会を提供しようと、「鳥取ローバーチャレンジ」を初開催。地元鳥取大学のチームをはじめ全国から8チーム63名が参加し、しのぎを削りました。
  一方、もう一つの柱として進めてきたのが“繋がりづくり”。「とっとり宇宙産業ネットワーク」には県内企業も約80社が参加。参画する事業者間の連携で、鳥取生まれの人工衛星が宇宙への放出に成功した事例も生まれるなど実を結び始めています。今後ますます広がる宇宙産業に、ご注目ください!

第2回TRCも開催計画中!詳しくは下記QRコード
TRCのQRコード

鳥取砂丘月面実証フィールドルナテラスのロゴ
  月面の砂と鳥取砂丘の砂との類似性を生かし、月面環境を想定した実証実験を行うために整備した日本初の屋外型月面実証フィールド。大手企業や研究機関等に活用され、宇宙開発を下支えしています。

鳥取砂丘月面実証フィールドルナテラスの写真

ルナテラスでの実証実験の写真

ルナテラスを活用し研究開発

株式会社ブリヂストン
タイヤ耐久・基盤技術開発部
中西 亮太さん

中西亮太さんの写真

月面探査車用タイヤが国際アワードで受賞

  月面タイヤ開発の大きな課題の一つは、実際に走行する環境での試験が困難な点です。ルナテラスは広大な砂地で月面を想定した走行試験を行える貴重な試験場。月面におけるタイヤ性能の予測に必要な実験データを積み上げることが出来るため、当社にとって不可欠な存在です。
  今回の受賞は、コンセプトにとどまらず、月面と類似した環境での走行試験を行い技術開発を進めていることも評価されたのだと考えています。現在はシミュレーション技術が発達していますが、砂上におけるタイヤ挙動は予測が難しく、現物現場での実証実験は欠かせません。ルナテラスでの実証実験と最新のシミュレーション技術を組み合わせ、今後さらに月面探査に必要な技術を磨いていきます!

受賞したタイヤの写真
英国業界紙主催のTire Technology International Awards2025で、最も革新的かつ先進的なコンセプトデザインのタイヤに贈られるTire Concept of the Yearを受賞

Made in TOTTORI
人工衛星 宇宙へ

  昨年8月、県内企業の連携で生まれた超小型人工衛星が宇宙へ飛び立ちました!一昨年鳥取市に進出し、宇宙機器やシステム開発等を手掛ける株式会社たすく(本社:東京都)が設計、金属加工業のMASUYAMA‐MFG株式会社(鳥取市)が筐体製作を担当し、地方独立行政法人鳥取県産業技術センターが性能試験等を支援し実現しました。

国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」から放出される超小型衛星 日本実験棟きぼうから放出される超小型衛星の写真
画像提供 JAXA/NASA

超小型衛星の写真
画像提供 JAXA/NASA

株式会社たすく
代表取締役
古友(ふるとも) 大輔さん

古友大輔さんの写真

  宇宙産業は近年ぐっと身近になりましたが、まだ地方での取り組みが成果を上げた例は多くない。そんな中たった4人の町工場で衛星作ったら面白いなと。地域の人たちにとっても、“宇宙”というものが手を伸ばせば届くところにあるんだ、と思ってもらえるのではないかと考えました。
 衛星が軌道投入される映像はネット配信されました。こうやって成果が目に見えることで参入が促され、産業の輪が広がっていくのがすごく大事だと思っています。すでに2便目の衛星開発が完了し、NASAで打ち上げを待っているところ。実績を重ね衛星製造拠点としての有効性をアピールしながら、さらに近い将来、月面探査関連の技術開発にも幅を広げていけたらと構想しています。

【問合せ先】 産業未来創造課
電話 0857‐26‐7690 ファクシミリ 0857‐26‐8117



 

 

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