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2026年3月6日

占領期の鳥取を学ぶ会 令和7年度(2月)例会を開催しました New!

 令和8年2月21日(土)午後1時30分から4時まで、令和7年度10回目の2月例会を開催しました。

 最初に、前回質問があったことなどに関しての調査結果の報告がありました。 前回の例会で職業安定所があったのではないかとされた建物「櫻会館」は、大衆娯楽場とするため県から実業家が賃借しダンスホールや喫茶としていた場所ということです。図書館講堂に置いていた職業安定所と労政事務所をこの建物に移転するため県が明け渡しを要求したところ拒まれたが、軍政部も明け渡しを指導し補償金を支払って移転したということで、戦後の建物不足や混乱した状況が分かりました。

占領期の鳥取を学ぶ会写真1
(写真1)鳥取大火の時の櫻会館付近の写真を見て話をする会員

占領期の鳥取を学ぶ会写真2
(写真2)櫻会館の新聞広告では、ダンサーや喫茶ガールが募集されていました


 また、前回の報告書の中の表現から“中国四国10県”、“中国6県”といった言い方があったのかということについても報告があり、当時の畜産共進会や中国弁護士会は今の中国5県に兵庫県が加わって中国6県という言い方をしており、国会の委員会でも中国6県の知事と使用されていたということです。中国という名称は古代から用いられ秀吉の中国大返しも有名ですが、その範囲は占領期においては、現在と異なっていたことがよくわかりました。

 軍政部活動報告書の解読は、今月から昭和24年4月分に入り、今回は「政治・行政」「公共福祉」の項目を解読しました。

 今回の解読でも興味深かった点がいくつかありました。一つ目は県の地方事務所の再編です。6つあった地方事務所を3つに統合する案が計画されたということで、元県職員の会員から「当時、3つにする案があったとは思わなかった」と驚きの声があり、県の公報で昭和27年4月の条例により地方事務所が実際に3つになったことが確認できますが、その後にまた新たな地方事務所が設置され、増えています。

占領期の鳥取を学ぶ会写真3
(写真3)県の機構改革で3支庁案を再確認の新聞記事を見て驚く会員


 鳥取市長補欠選挙の記載では、よりふさわしい地元の数名に立候補を呼びかけたが、公職者に対する非難が続いていることを理由に誰一人として出馬に同意しなかったという内容があり、なぜ同意しなかったのか、当時の社会状況がどういったものだったのか、今後明らかになればと思います。

占領期の鳥取を学ぶ会写真4
(写真4)鳥取市長補欠選挙の内容について解読する会員


 次回3月22日(日)は、これまでの鳥取軍政部活動報告書の解読から見えてきたものを発表する報告会を開催しますので、興味を持たれた方はぜひお越しください。参加お申込みは、鳥取市歴史博物館までお願いします。
 

公文書館 2026/03/06 in 県史編さん室,講座などのイベント,調査

2026年2月27日

岩美町にて県史編さん室による資料調査及び公文書担当による文書管理状況の調査を実施しました

 令和8年2月19日(木)に、県史編さんに関する調査及び文書管理状況の調査のため、岩美町を訪問しました。南部町・琴浦町・日南町・日野町・北栄町に続き、本年度6回目の市町村調査です。

岩美町調査写真1
(写真1)岩美町庁舎

 
 今回は、岩美町役場の庁舎内と車庫棟2階の書庫の収蔵資料を確認させていただきました。庁舎内書庫には、主に昭和の市町村合併が行われた昭和29年以後の公文書が教育、福祉、農林水産業、建設などに分類・整理されていました。

岩美町調査写真2
(写真2)書庫調査の様子


 特に、網代・田後港という漁港を母港とする沖合底引き網漁業が岩美町の基幹産業である水産業の中核をなしていることから、こちらに保管されている公文書は県史編さんにとっても重要な資料になるものと思われます。また、第二次世界大戦後の農地改革の関係資料も残っており、今後の研究・執筆に大いに有益なものと考えます。

 車庫棟2階書庫には、平成の大合併、国際交流、新型コロナウィルス禍などが保管されており、今後、いずれも詳細に調査したく思います。

 なお、庁舎内書庫には、江戸時代の天保年間や明治四年に作成された田畑の絵図面も保管されていました。江戸時代以降の農地の区画の変遷を知ることのできる貴重な資料です。

岩美町調査写真3
(写真3)古地図等も保管されていました

 
 以上のように、県史編さんに活用できる資料を多く確認することができました。資料を見つけた喜びと興奮で、予定していた調査時間をオーバーしてしまいました。

岩美町調査写真5
(写真4)岩美町担当者に聞き取り

公文書館 2026/02/27 in 県史編さん室,公文書担当,調査

2026年2月16日

占領期の鳥取を学ぶ会 令和7年度(1月)例会を開催しました

 令和8年1月24日(土)午後1時30分から4時過ぎまで、雪の残るやまびこ館で、令和7年度9回目の1月例会を開催しました。

占領期1月例会写真1
(写真1)やまびこ館の周りも雪がありました


 まず、前回質問があったことに関しての調査結果の説明がありました。旭製紙のその後や、労働基準監督署があった場所について詳しい説明がありました。

占領期1月例会写真3
(写真2)前回の宿題 労働基準監督署の場所の地図


 軍政部活動報告書の解読は、引き続き昭和24年5月分に取り組みました。「造船」「学校視察」「社会教育」「食糧増産」などの項目を解読し、5月分を終了しました。

 今回の解読範囲で特に興味深かった点が2つありました。

 一つ目は新制中学発足時の混乱です。国がインフレ収束を目的に補助金を削除したことで、各地で校舎建築の放棄や市町村の財政破綻が起き、社会問題化したことが説明されました。

 もう一つは婦人団体についてです。当時、鳥取県と鳥取市にはそれぞれ婦人団体がありましたが、県の団体が家庭婦人を中心としたのに対し、市の団体が主に職業婦人で構成されたため、争議などをめぐって、活動の方向性に違いがありました。
 
 戦後の民主化の過程で起こったこの様な混乱は、現在編さんが進められている『鳥取県史通史編・現代』の中でも重要なポイントになるのではないかと思いました。

占領期1月例会写真4
(写真3)当時の写真に見入る会員の皆さん


 雪の積もる中、今回も県外から大学院生の参加がありました。鳥取大火(昭和27年)の記事を当時神戸で発行された新聞で探し出し、コピーを持参してくださいました。県内の会員のみなさんも、初めて見る記事に興奮していました。

占領期1月例会6
(写真4)県外の新聞を持ってきていただきました


 占領期の鳥取を学ぶ会では県内はもちろん、県外からの参加も大歓迎です。春はもうすぐです。鳥取にも来ていただきやすくなりますので、興味を持たれた方はぜひお越しください。

公文書館 2026/02/16 in 県史編さん室,講座などのイベント,調査

2026年1月27日

北栄町にて県史編さん室による資料調査及び公文書担当による文書管理状況の調査を実施しました。

 令和8年1月14日(水)に、県史編さんに関する調査及び文書管理状況の調査のため、北栄町を訪問しました。南部町、琴浦町、日南町、日野町に続き5回目の市町村調査です。

 今回は、北栄庁舎内の書庫及び北栄みらい伝承館の収蔵資料を確認させていただきました。庁舎書庫には、農業構造改善事業、旧北条町・大栄町の合併、「コナンの里づくり」計画、新型コロナウィルス禍など、昭和50年代以降の公文書が分類別に整理・保管されていました。

 また、北栄みらい伝承館では、明治以降の下北條・中北條村の議会関係文書、戦時中の配給関係事務文書、旧北条町の昭和の町村合併関係資料、戦後の教育委員会委員選挙関係資料など、旧北条町域に関わる貴重な資料が収蔵されていることを確認しました。

 内容の確認は後日になりますが、それぞれの文書や資料に、何が記されているのか、新たにどんなことが分かるのかを想像、興奮しながら調査を行いました。  

北栄町調査写真1
(写真1)北栄町庁舎

北栄町調査写真2
(写真2)資料調査の様子

北栄町調査写真3
(写真3)北栄みらい伝承館

北栄町調査写真4
(写真4)北栄みらい伝承館での資料調査の様子

公文書館 2026/01/27 in 県史編さん室,公文書担当,調査

2025年12月27日

占領期を学ぶ会 令和7年度(12月)例会を開催しました

 12月20日(土)午後1時30分から4時過ぎまで、やまびこ館で、令和7年度8回目の12月例会を開催しました。

占領期12月例会写真1
(写真1)例会の様子


 まず、前回の質問や不明点に関して、婦人少年局鳥取職員室のfield representativeという役職については、当時の鳥取職員室に労働省から派遣された官僚身分の人がいないため、地元採用の職員と思われるという説明がありました。

 会員から、「労働とっとり」創刊号(1949年3月)に事務官として載っている女性がそうではないかとの声があり、別の資料の記載からもその人の可能性がありそうです。無機質な英語の役職名が親しみをもって感じられることになりました。

占領期12月例会写真2
(写真2)澤田さんの説明


 軍政部活動報告書の解読では、引き続き昭和24年5月分を行い、「林業」「鉱業」「運輸」「重要産業の刺激策」などの項目を解読しました。

 今回の大きな話題は、神戸村(現鳥取市)にあった酸性白土の鉱床についてです。酸性白土は石油精製やせっけんの原料に使われた粘土鉱物で、現在は猫砂にも使われています。今回から参加された方に、たまたまこの地区の方がいて、地質や戦時中の遺構などについていろいろなお話を聞くことができました。

 もう一つ興味深かったのは、闇米の話でした。解読分の中では、列車で押収した闇米の行き先が兵庫県の(A?)garimichi Cityと記されています。どこか大きな闇市があった場所と思われるのですが、見当がつきません。「尼崎かな?」「上道は境港の地名だから聞き間違い?」などなど。何かピンとくる方がいらっしゃったら、ぜひお知らせください。

 このように、占領期の鳥取を学ぶ会には謎解きのような楽しさもあります。どなたでも参加いただけますので、興味を持たれた方はぜひお越しください。

占領期12月例会写真3
(写真3)当時の新聞記事の紹介

占領期12月例会4
(写真4)当時の新聞記事について横山学芸員より説明

公文書館 2025/12/27 in 県史編さん室,講座などのイベント,調査

2025年12月19日

日野町庁舎等にて、県史編さん室による資料調査及び公文書担当による文書管理状況の調査を実施しました。

 令和7年12月17日(水)に、県史編さんに関する調査及び文書管理状況の調査のため、日野町を訪問しました。南部町、琴浦町、日南町に続き4回目の市町村調査です。

 庁舎内の書庫及び日野町図書館、歴史民俗資料館の収蔵資料を確認させていただきましたが、明治末以降の役場関係文書や鳥取県西部地震、平成の市町村合併、新型コロナウィルス禍といった平成以降の重大事件に関わる公文書など、町の歴史的に重要な公文書等であるとともに、県史編さんに有益な資料が多く保管されていました。

 また、江戸時代の検地帳、明治時代以降の鉄道敷設・改良に関わる資料等も多数保存されており、鳥取県の歴史研究を一層発展させていくことができる資料に、調査員一同、興奮しながら調査を行いました。
 

日野町調査写真2
(写真1)様々な資料が保管されていました

日野町調査写真6
(写真2)一つ一つ目を通していきます

日野町調査写真3
(写真3)日野町図書館内書庫

日野町調査写真5
(写真4)歴史民俗資料館

公文書館 2025/12/19 in 県史編さん室,公文書担当,調査

2025年12月11日

日南町庁舎等にて、県史編さん室による資料調査及び公文書担当による文書管理状況の調査を実施しました

 令和7年11月19日(水)に、県史編さんに関する調査及び文書管理状況の調査のため、日南町を訪問しました。南部町、琴浦町に続き3回目の市町村調査です。

 役場庁舎と郷土資料館を訪問し、今回も様々な文書の所在を多数確認できました。

 特に、終戦から昭和30年代の旧村役場文書が大量に保管されており、県史編さんにおいて重要な資料になり得るものもありました。 今後も雪や寒さに負けず精力的に調査を継続していきます。
 

市町村調査写真1
(写真1)日南町庁舎

市町村調査写真2
(写真2)調査の様子

市町村調査写真3
(写真3)日南町郷土資料館

市町村調査写真4
(写真4)資料館での調査の様子

公文書館 2025/12/11 in 県史編さん室,公文書担当,調査

2025年11月11日

琴浦町役場等にて、県史編さん室による資料調査及び公文書担当による文書管理状況の調査を実施しました

 令和7年10月28日(火)に、県史編さんに関する調査及び文書管理状況の調査のため、琴浦町を訪問しました。南部町に続き2回目の市町村調査です。

 庁舎内の書庫だけでなく、公文書の保管場所である旧保育園などにもお伺いして多数の文書の保存状況を確認しました(担当者はこちらの保育園に通っていたのでなんだか懐かしい気分でした)。

 琴浦町では、農業や畜産に関する文書が多数保存されており、農業や酪農が盛んなこの町の特色が表れていると感じました。

琴浦町調査1
(写真1)琴浦町役場

琴浦町調査2

 

琴浦町調査5
(写真2)資料調査の様子

公文書館 2025/11/11 in 県史活用担当,県史編さん室,公文書担当,調査

2025年10月16日

県史編さんに関する市町村調査を実施しました。

 令和7年9月24日(水)に、県史編さんに関する調査のため南部町を訪問しました。県史編さん事業がスタートして初めての市町村調査です。

 この調査では、市町村合併やコロナ対応についての文書を中心にどんな文書が保管されているのかを役場庁舎の書庫に入って確認します。南部町では、旧会見町と旧西伯町が合併する際の行政文書が多数保存されていました。

 来年度末までに全19市町村での調査を終えることを目標に、今後も県内市町村を訪問します。次はあなたのお住まいの市町村にお伺いするかも…⁈

調査写真2
(写真1)南部町役場 法勝寺庁舎

調査写真1
(写真2)調査の様子

公文書館 2025/10/16 in 県史編さん室,調査

2025年5月29日

占領期の鳥取を学ぶ会 令和7年度(5月)例会を開催しました。

 5月17日(土)午後1時30分から4時過ぎまで、鳥取市歴史博物館で、令和7年度2回目の例会を開催しました。

 最初に、この会の立ち上げにご尽力され鳥取地域史研究会の会長でもあった小山先生の思い出を語る鳥取地域史研究会の例会「小山富見男先生の歴史教育と歴史研究」が6月14日(土)に県立博物館で開催されると報告がありました。

 当館からは、鳥取県の写真史に係る初の書籍となる『鳥取県写真史』の鳥取県史ブックレットを刊行し、その内容を解説する新鳥取県史を学ぶ講座を6月15日(日)に開催することを紹介しました。

占領期写真2
(写真1)新鳥取県史を学ぶ講座の案内

 次に、澤田調査委員から、前回の宿題となっていた件について、フッ素が多かった大郷村の水源は簡易水道となったことや保導員の職務内容、鳥取刑務所のauditorium-chapelは複数の宗教・宗派が用いる教誨堂であった可能性が高いといった調査結果の報告がありました。

 鳥取市歴史博物館の横山学芸員からは、これまでの軍政報告書でとりあげられた鳥取市水道局の水源地を現地調査した結果について、現地の写真を交えながら報告がありました。

占領期写真4
(写真2)報告の様子


 軍政部活動報告書の解読は、昭和24年3月分の「共同募金や公益質屋等の福祉関連事項」「賃金と労働環境」「労使関係」「農業団体の再編成」「農地改革」などの項目を解読しました。

 解読内容に関連し、会員から、米子市は市史によると昭和47年まで公益質屋を設置していたということや(戦後に)アメリカ軍が弓ヶ浜半島の航空写真に穴が点々と空いているのを見て、自軍が行った機銃掃射の跡と見間違い、攻撃していない地域なのにどうして穴が空いているのかと不思議がったなどの話がありました。

占領期の鳥取を学ぶ会の写真1
(写真3)解読の様子


 また、戦前は地久節(皇后誕生日)が母の日と位置付けられていたという話や、農地改革と財産税がほぼ同時に始まり、農地を財産税として物納するケースが多かったため、国の買収額が安かったという話や、農地の小規模化により機械化が進みにくくなったと聞いたというような話もありました。

占領期の鳥取を学ぶ会の写真3
(写真4)活発な議論が交わされました

公文書館 2025/05/29 in 県史編さん室,講座などのイベント,調査

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