鳥取に梅雨前線が停滞し前夜から大雨が降り続いています。こんな大雨の日に市場に魚はあるのか?という不安を抱きながら網代港へ向かいました。
網代港に着くと、雨振りの中イカ釣り船がスルメイカを水揚げしていました。
スルメイカは30~40入り主体で、1隻あたり30箱程度水揚げされていました。
船頭によるとここ一ヶ月ずっと同じ漁場で取れており、10年に1回の好漁だと喜んでおられました。
この時期、スルメイカは対馬暖流に沿って日本海を北上しますが、沖合から冷水塊が差し込んでいて北上をブロックする形となっているため良い漁場が形成されているようです。

漁協職員から「ブログに上げるのにオススメなのはこっちだよ」と蓋を開けてくれたのがこの魚。
美味しそうに丸々と太ったイサキがです。イサキは梅雨時期に美味しくなる魚の一つです、今が旬なので買い時です。

近年資源が不安定な状況にあるアワビとサザエ。
貝類は夏に需要が高まりますが、全国的に品不足なので高値で取引されているそうです。

賀露へ移動すると雨も止みました。
市場の扉を開けると目に入った大きなイワガキ、殻の大きさは20cmもあります。ボンベガキの札が付いています。ボンベ潜水によって深場から採取されたカキなので、このように呼ばれるようになりました。潜水技術と海中での目利き力が求められるため、夏輝より一層高値で取引されます。

しめくくりはダツです。
先日トビウオ漁の船頭から、「網に入ったダツが売れるか試しに市場に出したら買ってくれた」というお話を聞きました。今朝もそのダツが水揚げされていました。一度浜辺で釣ったダツを食べたことがあります。小骨が多いですが、丁寧に処理をすると見た目に反して味は上品で美味しかったです。

その他にも小型底曳きや刺網のタイ類、釣りのキジハタ、定置網のアジやクロマグロも水揚げされており、良い調査になりました。調査終了時には青空が見え始めました。
来週から7月に入り夏本番を迎えます。次回も鳥取の四季の県魚を紹介していきます。