農業大学校のアグリチャレンジ科では、技術習得と就農イメージの養成を図るために校外視察を行っています。今回は園芸試験場日南試験地と生産者の吉川氏を訪問した様子を紹介します。
(園芸試験場日南試験地)
日南試験地は標高約550mの涼しい環境に位置しており、日野郡特有の気候条件を活かした園芸作物(トマト、ピーマン、白ネギ、ブロッコリー、ユリなど)の試験研究が行われています。
試験地長から日野郡の主要園芸品目の現状について説明を受けた後、ほ場を巡りながら研究成果や産地課題について学びました。

例えば、トマトでは肥料高騰対策、高温対策、かん水試験、品種比較試験、仕立て方法の検討を、白ネギでは、平地とは異なる山間部特有の気候条件に適応した品種選定や栽培方法が紹介されました。

研修生はその場でメモを取るなど積極的に情報収集しました。

(吉川氏)
白ネギ、水稲の栽培に取り組まれている生産者であり、地域農業の発展に寄与する重要な役割を果たされています。視察では栽培や経営等で工夫されたこと、苦労されたことについてお話をうかがいました。
日野農業改良普及所より日野郡の特産野菜品目の栽培状況、新規就農者の状況について説明がありました。
吉川氏からは土壌診断による施肥方法の改善や畝間かん水による高温乾燥対策などの特徴的な取り組みや雇用確保など苦労していることが説明されました。
昨年は畝間かん水でネギの生育は良かったのですが、逃げ場を失ったモグラが畝内を荒らすことに苦労されたようです。

作業場に移動し農業機械や肥料について説明をしていただきました。作業場内は整理整頓され、農薬や肥料、機械が見やすくレイアウトされていました。

皆様、積極的に学びを吸収し、新たな視点を得ている姿がとても印象的でした。この研修で得た気づきや知識を、ぜひ今後の活動に活かしてください。