平成22年1月定例教育委員会

開催場所

鳥取県庁第2庁舎教育委員室

出席委員

  • 委員長 上山 弘子
  • 委員 山田 修平
  • 委員 岩田 慎介
  • 委員 笠見 幸子
  • 委員(教育長) 中永 廣樹 

開催日時

平成22年1月14日(木) 13時30分~14時20分

議事

(1)議案

【議案第1号】 公開 ≪資料 PDF≫
平成23年度県立高等学校の学科改編等について
【議案第2号】 公開 ≪資料 PDF≫
文化財の県指定について
【議案第3号】 公開 ≪資料 PDF≫
鳥取県文化財保護審議会への諮問について

(2)報告事項

【報告事項ア】 公開 ≪資料 PDF≫
史跡鳥取城と鳥取西高等学校のあり方を考えるタウンミーティングの開催について
【報告事項イ】 公開 ≪資料 PDF≫
指定技能教育施設の廃止について
【報告事項ウ】 公開 ≪資料 PDF≫
平成22年度県立高等学校使用教科用図書の採択の追加について
【報告事項エ】 公開 ≪資料 PDF≫
平成22年度鳥取県立高等学校一般入学者選抜に係る追検査実施要項について
【報告事項オ】 公開 ≪資料 PDF≫
企画展「新収蔵品展-歴史系学芸員のオススメ100選-」の開催について
【報告事項カ】 公開 ≪資料 PDF≫
美術企画展示「鳥取ところどころ-モティーフとしての郷土」の開催について
【報告事項キ】 公開 ≪資料 PDF≫
第65回国民体育大会冬季大会スケート競技会に係る鳥取県選手団の派遣について


※非公開の議案等につきましては、会議録は公開されません。

議事録

1.開会

(委員長)
 ただいまから、平成22年1月定例教育委員会を開会します。よろしくお願いします。それでは教育総務課長から日程説明をお願いします。

2.日程説明

(教育総務課長)
 それではお手元の日程をご覧いただきたいと思います。まず、教育長から一般報告がございまして、それに続きまして、議案が、議案第1号、平成23年度県立高等学校の学科改編等について、他2件。それから報告事項が、報告事項ア、史跡鳥取城と鳥取西高等学校の在り方を考えるタウンミーティング開催について、他6件となっております。以上でございます。

(委員長)
 それでは教育長から一般報告をお願いします。

3.一般報告

(教育長)
 では、一般報告を申し上げます。

 12月21日、県の文化財保護審議会がございました。今年度3回目です。智頭の石谷氏庭園を県の文化財に指定することの答申等を議題として審議がありました。その中で、先般も新聞等でも取り上げられました鳥取城跡で、鳥取西高を改築することについての意見がいろいろ出ました。その中で、タウンミーティングを行い、意見を広く聞かせていただこうということが出ました。これについては、また報告の中で触れさせていただきます。

 それから12月24日です。県で考えています中高一貫校の参考にするために岡山操山中学校・高等学校と、倉敷天城中学校・高等学校を訪問しました。今後の参考にさせていただくという意味で見ましたけれども、成果が非常に上がっているという把握をして帰ってきたところであります。特に、地域の中学校とか小学校との連携がとても大事だなということをそこで感じた次第であります。

(委員)
  両方とも公立ですか。
 
(教育長)
 公立です。
 それから12月25日です。臨時の県立学校長会を持ちました。これは、例の、年度をまたいで不適切な経理処理をしていた問題を基にして、コンプライアンスをしっかり持って仕事をしようということをお話しするために持ったものです。その前に、事務長会をすでにやっていましたので、事務長会で話をしたことと同じような内容の話をしました。

 それから同じ25日です。今春高校卒業予定の生徒達の就職の内定状況がよくありませんので、引き続いて求人をくださいというお願いに、倉吉にあります医療法人敬仁会と、気高にあります気高電機を訪問してきました。気高電機は、すでに6、7人を採用してくださっていますのでお礼を申し上げて、それ以上、もし1人でもよろしければということをお願いしてきたところであります。

 それから12月27日です。これも新聞で報じられましたけども、高等学校3年生の受験等を間近に控えている生徒達を対象にした新型インフルエンザのワクチンの集団接種を、東部・中部・西部3地域に分けて医師会の先生方の協力を得まして行いました。1400人の受験を真近に控えている生徒達が受けました。私も東部会場におりましたけれども、県教育委員会で会場を設定してやりましたけれども、生徒はこれで安心してセンター試験に向かえるというふうなことを言っていたので、よかったと思っています。センター試験は今週の土・日です。第2グループも、間もなく始まりますけど、人数が非常に少なくございます。

  それから12月28日です。県庁とか、県の教育委員会の仕事納め式がありました。私も、県の教育委員会の仕事納め式では、休み中しっかり家族と話をしてゆっくり休んでくださいということを申しました。それから、今度は逆に1月4日ですけども、県庁全体と県の教育委員会と両方の仕事始め式がありました。私は、県の教育委員会の仕事始め式で、仕事をする際に先見性を持って、それから仕事に対する自分の思いをしっかり持って、ただ単に仕事をするのではなくて、熱い思いを持って仕事をして欲しいということと、それから県民のために共同して仕事をきちんとしようという話をさせていただいたところであります。

  1月10日です。冬季国体のスケート競技会の鳥取県選手団の結団式がありました。これもあとで報告がありますけれども、選手、監督、それから役員を含めて21名の結団式でありましたので、県旗を授与して激励をいたしました。
 
   1月11日です。米子の鳥取県立武道館で、初稽古の間をぬって鏡開き式がありましたので出かけました。柔道、剣道、空手、弓道、少林寺拳法、合気道等たくさんありまして、700人ぐらい集まって、大人も、子ども達も、小さい子は3歳の子が柔道か何かでいました。みんなが集まって鏡開き式を行いました。来賓として挨拶をしました。
 
   それから、1月12日です。これも新聞に載っていましたけども、倉吉農業高校の寮を訪問しました。生徒が74名いますけれども、一緒にご飯を食べて話をしながら、そのあと、私の話を少しさせてもらって、寮生達の意見を聞きました。なかなか鋭い質問が多くて、教育とは何ですかとか、県の教育行政に高校生は何を期待していると教育長は思っていますかとか、かなりハイレベルで、その中に1つ、部活で乗馬をやっているんだけど、馬が年を取ってきたので若い馬に換えてもらえませんかというふうな切々たる思いが何か述べられたので、今、検討中であります。
 
   最後に、1月13日です。県庁全体のコンプライアンスの確立の会議がありましたので、先程の経理の不適切処理を含めて、県庁全体で今後いろんな取り組みをしていこうということで話がありました。以上です。

(委員長)
 ありがとうございました。では、議題に入ります。本日の署名委員さんは、山田委員と岩田委員にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。では、議案第1号について説明をしてください。

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4.議事

○議案第1号 平成23年度県立高等学校の学科改編等について(公開)

(高等学校課長)
 議案第1号、平成23年度県立高等学校の学科改編についてご説明いたします。1枚めくってください。1番の学科改編の6校につきましては、すでに7月の教育委員会で対象校を選定しております。あとは、このグレーの太字で囲んだところの1学級減をどう対応するかというところにつきまして、学校側と教員委員会が何度も検討を重ねてきましてようやくまとまりました。すなわち、鳥取湖陵高校につきましては、家庭学科の2学級のうち、小学科の人間環境学科2学級なんですけど、これを1学級にするということでございます。これは単純な学級減でございます。それから、八頭高校でありますけれども、八頭高校は現在8学級ありますが、これが7学級になるわけでありますけれども、それをどうするかというところで、ここはかなり大規模な改編になります。現在の国際英語学科、理数学科という専門学科がありますけれども、この専門である良さと、逆に専門である制約というものがございまして、かなり英語に関する科目とか理数に関する科目が多い、その分、今度は違った意味で進学の対応が幅広くなるということで、この良さを引き継ぎつつもこの専門学科を構成したいということでありました。従いまして、全て普通科の7学級になるわけですけれども、総合コース1学級減にして4学級、体育は1学級、そして、専門学科2つを改編しまして探求文化コース、それから探求理科コースという具合にしたいと思います。このネーミングにつきましてもいろいろ議論しましたけれども、学校の「探求」という思いが非常に強くございまして、国公立等を中心にしながら文系、理系の生徒にプレゼンやあるいはコミュニケーション能力を身につけたいという思いがあるようでございまして、これも尊重したいと考えました。それから、倉吉農業高校でございますが、これは4学科で行っていた内容を3学科で行うということでございますが、中断したりせずに基本的に大事なものはすべて残すということでございます。その上で例えば、これまでは生物生産でしかやらなかった水田実習を全員でやるというようなことで、逆にある面で、教育の幅に広がりが出来たように思います。それから、境高校はそのままでございます。境港総合技術高校はいろんな学科がありまして、学級減というと学科減になりますので、なかなか検討が難しかったところでありますけれども、話し合った結果、商業学科を募集停止としたうえで、単にそれで学級減とするのではなくて、食品科とこのビジネス科を融合させてもっと先進的な学習が出来る内容に詰めればということでございました。すなわち、単にものを作るんじゃなくて、付加価値の高いものを作っていくためには、様々なニーズ把握とか、経営戦略が必要だろうと、そういうことを詳細に学習出来る学科にしたいということでございました。これも地域のニーズ、あるいは技術高校ということを踏まえてであります。
それから、今度は次のページの2番でありますけれども、小学科名の変更であります。これは倉吉総合産業高校でありますけれども、学科名について、例えば、平成22年度の工業学科の「機械システム」、「電気システム」というものがございます。こういう「システム」という名前がつくと制御関係のことしかやらないようなイメージがあり、その誤解をされたくないということで「機械」、「電気」とストレートな名前をつけたいということでございました。それから、情報学科も「マルチメディア技術」というのがありますけれども、これもコンピューター関係や映像関係をやっているようなイメージしか出来ないので、情報をやるということをわかり易く表現したいということで、これもシンプルに「情報」としたいと思います。いろいろ考えて協議しましたけれども、学校が思いを持って、反省と言いますか、その経緯の中で考えたということですので、尊重したいと思います。以上でございます。

(委員長) 
 何か質問等、ございますか。
(委員)
 今、ご説明があったんですけれども、八頭高校の「探求」という言葉ですが、他のところはどちらかというと名前をシンプルにする方向になっていていますが、この思いは具体的にはどんなカリキュラムが特徴になるんですか。
(高等学校課長)
 「探求文科コース」というのは、基本的には国公立大学を中心にしながらも私立も含めて文系の学部に進学する生徒を対象にして、ゼミとか、探究心や課題解決力を養う取組みだとか、あるいはプレゼンを重視するといった実践的なコミニュケーショントレーニングみたいなものを取り入れたものを加えたいということで、単なるの既存の学科ではなくて、よりプラクティカルなものをやっていきたいという思いがあるようでございます。そういうリサーチ活動を「探求」という言葉でどうしても表現したいということで、大変なこだわりがございます。そういうこだわりも大事だなというふうに思いましてこのようにしました。
(委員)
 関連してですけれども、中学校で勤めたものにとりましては、高校の学科改編が以前物凄くなされた年がありまして、小学科が、それもカタカナの小学科名で、その内容が中学校の教員、あるいは生徒、保護者に十分分からないままに進んだ時代がありました。それで、進路指導をする時に物凄く困ったことがあったんです。途中、高校中退や進路変更する高校生が多いという声もその頃聞かれました。その辺のところを思い起こしますと、今回の学科改編がどれぐらい先までこれでいくという強い思いで考えられているのかをお尋ねしたいんです。
先程もありました「探究文科コース」と「探求理科コース」というネーミングですが、高校は強い思いがあるということを聞いたわけですけれども、以前、米子西高校も理数コース等のコースが分かれたことがありました。ところが、それも今は普通科1本に変わって、元に戻ってしまっているわけですね。当初の思いは素晴らしかったと思うんですけれども、そこにやはり何かの問題が生じてきて、普通科1本にせざるを得なかったということがあるかと思います。その辺を考えますと、私は、この「探究文科コース」、「探究理科コース」と細かくコースを分けるのではなくて、教育課程を一部2年から選択科目を変えるかというような形で、総合コースに入っていた方がいいような思いがあるんですけれどもやはりいろいろ変わると中学校の進路指導が困難というのがあるんです。その辺を思った次第であります。
境港総合技術高校が境水産・境港工業と一緒になってできた高校のときに、平成22年度に書いてあるような小学科ができたはずですが、この「総合」というネーミングから考えますと、やはり商業科という大学科をなくすのはどんなものかと。「総合」と言いながら「水産学科」、「工業学科」、「福祉学科」の3本でいいのかなという思いもしました。そうするならば「食品ビジネス」という小学科を大学科にあげてみる方法もありはしないかなと思ったところですし、それから、もう1つ、倉吉総合産業ですが、これも一緒に「総合」というネーミングが入っています。何を総合しようとしているのか理解がしにくいところがありまして、県下の高校をながめてみたときに、整合性があった方がいいのではないかというような感じを抱いたところであります。いかがでしょうか。
(参事監兼高等学校課長)
 米子西高もですが、同じように倉吉東高、鳥取西高でもコース制になりますけども、元通りに戻っています。やはり改編期の思いと、実際やってみてその後に見方を変えてきているということがあったようです。その時に教育委員会の対応としては、学校の声に耳を傾けて学校がやりやすいように変えていこうということで、柔軟に対応してきました。ですから、それはそれで動きがあったんです。しかし、そういう中で枠を超える、言ってみれば、2年次はなくて、1年次からコース制ということを考えておりますので、これまでの米子西高がコース制をなくしていくという流れからすれば、逆行するような感じ。ただ、地域の特性やこれまでの専門学科として積み上げてきた歴史と経験を活かしていけば、今のものを充実をさせた方がいいだろうと。ただ、専門学科という科目選択につきまして、教育課程に専門性が高まるよりも、もう少し進めて普通学科の中のコース制をした方いいんじゃないかということを学校も申しております。ただ、一方で分かり難いという指摘があるということも事実ですので、中学校には十分に説明をすると申しております。
それから、境港総合技術高校でありますけども、これは総合選択制ですので、たくさんの学科があって初めて機能するということでどの学科を削るかは非常に難しいことになります。この「商業」と言いますのは、米子南高もありますし、比較的多くあります。いろんなことを考えながら、単に削るのではなくて、どの学科と融合させて、一学級減に対応するか考えた場合に、境港総合技術高校ではこの商業を停止という形をとりながら、水産の「食品学科」と融合させて、より良い形にした方がいいんじゃないかという議論が出てきました。これも地域の意見も聞いたりしながら、コンセンサスを意識しておりますので、その方向が今のところ学校側も最適だと思っているところであります。それから、ネーミングで境港総合技術高校や倉吉総合産業高校に「総合」が付いておりますが、これも2校が1校になるという時に、同窓生や関係者の方がいろいろ議論されて最終的に納得できるラインでの話になりまして、ある面でいうと、こちらが出してこんなのがいいんじゃないですかと言えたかもしれませんけども、学校が無くなるというのは大変な思いがありますので、将来的にはどうなるか分かりませんけれども、痛みを分け合って、それはそれで、歴史を持つ名称になっているのかなと思っています。ただ、おっしゃいますように、「総合」が何を意味するのか、単なる合わせただけではなくて、自主的な学校管理、統廃合をして、将来的に分からないんですけれども、今の時点ではこれで行くのが良いかなと思っております。
(教育長)
 総合選択制高校ということがあるんですけど、そういう意味で境も倉吉も、総合選択制の高校だということがある程度ネーミングからも分かるということも含めて、県教育委員会としては、学校ともよく話をして最終的に決まった形です。湖陵高校なんかは、総合選択制ではないので「総合」という言葉は外して学科が入っています。学科の垣根を少し越えて他の学科も取れるっていうのが総合選択制の高校ですので、そういう理念が活かされているという意味です。
(委員) 
 はい。
(委員)
 基本的にはこれで良いと思うんですけども、一般論ですけども、時代と地域性によって自信のあるところは、かなりシンプルな名前に変化する。苦戦している時にはいっぱいつけるんですね。これは大学もそうです。
(教育長)
 さっきもありましたけども、以前の学科改編の時は、改編の理念があったので、県教育委員会はかなり指導していったんです。その後、やってみたけどやはり子どもたちの実態と理念と合わない部分が出て来たので、なるべく学校の意見を聞いて、幅広く取れるような形に、今、少しずつ変えていますので、中学校から見たら、変わって来ていると思われるかも知れないけど、それはそういう意味でしていますので、ご理解いただきたいと思います。
(委員長)
 ここで議論することではないかもしれませんが、境高校と境港総合技術高校の学級減の問題がありますよね。まだ保護者は納得が出来ていないところがあるようでして、アンケートをもう1回しようとか、個人的に教育委員に意見を聞きたいんだというような熱い思いがあるようでして、それについてはこれから先、どういう形になるのか分らないんですが、誠実に対応をして行かないといけないと思った次第です。
(教育長)
 これも、今おっしゃったとおりなので、多分いろんな思いがおありだから、それをお聞きするのは大事なことだと思います。ただ、中学校の卒業生が確実に減ってくるわけですから、ある一定の適切な競争倍率も維持しながら、私学とも共存をしながら、いろいろなことを考えたときに、総合的に考えればどうしても学科をどこかで減らさないといけないということはやむを得ないってことです。これは、県教育委員会にある程度任せられた事項だということで、公平によく議論した上でやっていますので、そのところは考えて、ぜひご理解をいただきたいと思います。また、説明をしてほしいということでしたらいくらでもさせていただきます。
(委員長)
 今度、教育懇談会があるので、その場で出るのかもしれないです。よろしいですか。それでは議案の第2号、お願いいたします。



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○議案第2号 文化財の県指定について(公開)

(文化財課長)
 議案第2号、文化財の県指定についてでございます。2ページをお願いいたします。名勝の県指定でございます。今回お配りいたしますのは、智頭町にございます石谷氏庭園でございます。今年度の5月に開催されました教育委員会で諮問に対して説明をさせていただいておりますけども、先月21日に開催されました県の文化財保護審議会で、指定することに答申されましたので、今回、県の指定名勝に指定しようとするものでございます。文化財的な価値でございますけども、石谷氏の庭園は地形、水系など立地条件を活かし、池庭と大正年間以降に作庭とされます枯山水、露地、平庭、坪庭など、主要な庭園様式が巧みに配置されたすぐれた造形意匠を持つものでございまして、林業経営の全盛期における庭園文化を今に伝える存在として、貴重な文化財であると評価されております。
指定の範囲でございますけど、お手元に配布しているものの太線で囲ったところであります。なお、庭園につきましては、平成20年3月に県内にあります国の登録記念物名勝地に登録されております。以上でございます。

(委員長)
 何かご質問等ございますか。それでは、議案第3号お願いいたします。

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○議案第3号 鳥取県文化財保護審議会への諮問について(公開)

(文化財課長)
 議案第3号、鳥取県文化財保護審議会への諮問についてということでございます。次のページをお願いいたします。今回、お諮りいたしておりますのは、保護文化財として建造物2件、それから名勝として庭園2件の計4件でございます。まず、保護文化財の方でございますが、桑田醤油の建物でございます。桑田醤油は、倉吉打吹山の麓に広がります玉川の重要伝統的建造物群保存地区に建つものでございまして、本通りに面しております入り口の東側の方が背の高い2階建ての主屋、西側にやや背の低い2階建ての格子の間が並んでおります。その通り沿いの敷地境には、当時には珍しい卯建を設けておりまして、正面外観は黒みがかった漆喰仕上げとしまして、町並みのアクセントとなっております。背面の玉川沿いにも現在使われております醤油蔵が並んでおりまして、これらは本通り沿いの主屋と併せて倉吉の町並みに欠くことはできない要素となっております。
続きまして、高田酒造の建物でございます。こちらの方は桑田醤油さんと同じく本通り沿いにそって、伝建地区の西方に位置するものでございます。本通りに南面した母屋からは背面の玉川の土蔵まで、間口に対して奥行きの深い敷地に複数の棟を配しておりまして、これらが現在、ほとんど国の登録有形文化財建造物に登録されております。棟札からは天保14年、1843年の建築であることが確認されておりまして、部屋の配置でございますとか、彫刻を施された腕木などが倉吉の町屋の特徴を良く伝えて、保存状態も非常に良いというものでございます。玉川沿いに建ちます醸造施設は現在も、酒造りが行われておりまして、景観上だけではなく、産業施設の歴史を知る上でも重要なものであるということでございます。
次のページをお願いいたします。こちらは名勝の指定についてでございます。1つ目には先程ございました桑田氏の庭園でございます。こちらでは、庭園は茶室の露地も兼ねる坪庭と、母屋の裏手の土蔵群との間の中庭からなっております。そのどちらも座敷側の景石や植栽を低く抑えまして、庭の奥に築山を築き高木を配置するなど、平庭でございますけども、立体感を創出した庭でございます。中でも西側の庭、これは灯籠を多く配置しておりまして、巧みな景石の配置を行うなど、客人を迎えるにふさわしい庭園でございます。こちらは明治40年に後の大正天皇でございます皇太子が表敬されたときに、東郷平八郎がお泊りになったというふうに言われております。そうした庭でございまして、近代和風建築に伴う庭園として、非常に良好な状態を保っておりまして、鳥取県中部におけます近代庭園の特徴を伝える事例として貴重なものでございます。
2つ目は、高田氏庭園でございます。そちらの方も、先程の高田酒造にございます庭園でございます。こちらの庭園というのは、敷地の中央部と母屋と蔵の間にありまして、北側は茶室を中心とする内露地でありまして、比較的小振りの飛石が打たれているというかたちでございます。南側の方は、母屋座敷に面した庭園で、座敷から見て正面奥には、やや低い築山と立石が配されております。京都の町屋の座敷庭と共通する意匠を見せているというようなことでございます。この高田氏庭園は近世町屋の庭園と母屋のあり方を窺える点において希少価値があるというようなところでございます。茶室と露地庭を付けた、新たに付加した近代庭園としても貴重な存在でございます。そういったことから庭園指定に持っていきたいということでございます。以上でございます。

(委員長)
 いかがでしょうか。よろしいですか。では、議案のとおりに決定いたします。それでは、続いて報告事項に移ります。報告事項アについて、説明をお願いします。

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○報告事項ア 史跡鳥取城と鳥取西高等学校のあり方を考えるタウンミーティングの開催について(公開)

(教育環境課長)
 史跡鳥取城と鳥取西高等学校のあり方を考えるタウンミーティングの開催についてご報告させていただきます。裏面をお願いいたします。鳥取西高等学校の改築につきましては、基本計画の策定、基本設計の作成を終えまして、実施設計の作成をほぼ終えようとしているところでございます。昨年10月に県文化財保護審議会から、史跡保護の観点から校舎を全面的に史跡外へ移転するよう教育長に要望書が提出されまして、文化財保護法に基づきます文化財の現状変更許可申請にあたり、現在、関係者との調整を行っているところでございます。教育長の一般報告にもございましたが、昨年12月22日の県文化財保護審議会におきまして、広く県民の意見を聞くシンポジウム等を開催してはどうかというご提案がなされたことが1つのきっかけではございますが、県の教育委員会といたしましても、県が進めております西高の改築整備事業ですとか、それを取り巻く状況などを、一般県民に広く知っていただきたい、また、県民のかたから広く意見をいただきたいということで、下記のようなタウンミーティングを開催することといたしました。
1月31日、日曜日の午後1時30分から開始いたします。場所は県立図書館大研修室でございます。参加料は無料となっております。問題点と言いますか、事実関係をよくご承知いただくために、県の文化財保護審議会の委員さんとか、鳥取西高等学校関係者、あるいは、まちづくり関係者ですとか、文化活動団体関係者、それから、鳥取市の方は、鳥取城の城跡の整備の関係で発言をいただきたいなと思っています。そして、私どもも参加いたしまして、ご意見をいただきたいということで計画しております。以上でございます。

(委員)
 タウンミーティングの具体的な進め方はどうされる予定ですか。
(教育環境課長)
 例えば、県が進めようとしています計画などをご説明いたします。文化財保護審議会の委員の方からは、文化財保護法上の問題点ですとか、鳥取城跡の大切さの説明があります。それから、その関係といたしまして、鳥取西高の校長さんとかPTAとかいろんなかたに来ていただくんですが、鳥取西高等学校側の思い、ご希望みたいなこともご意見をいただいて、その他まちづくりの観点からということで、西高を活かしたり城を活かしたようなまちづくりはどうか、あるいは文化活動団体から、それぞれ意見をいただきまして、それを1つの出発点といたしまして、会場からもご意見をいただくというようなかたちで進めていきたいと思っております。
(委員)
 この結果をどうされますか。
(教育環境課長)
 やってみないと何とも言えないところもあるんですけど、1つには、文化財保護法に基づきます現状変更許可が、まず必要になっています。そこに向かって何らかの折り合いを付けていきたいというところが狙いでして、それぞれのご主張はあると思いますが、どういったところで折り合いが付くのか探っていきたいと考えております。
(委員)
 これ、相当難しいですね。
(教育長)
 1回で終わることではないですね。
(委員)
 そうですね。一度立場を分かり合おうということですね。
(教育長)
 できるだけ文化財と人々の暮らしというか、生活との共存の折り合いをつけることが出来る方向で、ゆっくり話をしていくというところですね。やってみてから動きは考えていくのかなと思っています。ただ、許可申請をいつするかというようなことも、後に控えていますので、その辺もその動きに応じながら、少し可能性を考えていくのかなと思います。
(委員)
 時間的な余裕があるんですか。
(教育長)
 国の審議会で、諮問答申されて、その答申の中で変更してもいいというかたちになった時に、初めて工事はできるんです。その国の審議会というのは、年に2回、春と秋に持たれますので、いつまででないといけないということはないので、本当はこの2月ぐらいと思っているので、うまく行けばそうなりますし、もし、もう少し時間が掛かるんだったら遅くなることもあり得るというくらいな感じで行くのかなと思っています。
(委員)
 この問題、今までにも出てきましたけど、急に我々にとっては出てきたというような感じがあります。それとは違ってまた別の見方もあるのでしょうか。
(教育長)
 私としては、今までの行政の取り組みを丁寧に説明させていただいています。基本的なスタンスとしては、方針を持っているわけなんですけど、あまりそれを無理やり押し通してもいけませんので。
(委員長)
 よろしいでしょうか。それでは、報告事項イについて説明をお願いします。

 

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○報告事項イ 指定技能教育施設の廃止について(公開)

(高等学校課長)
  報告事項イ、指定技能教育施設の廃止についてでございます。次のページをお開きください。廃止する指定技能教育施設は中央高等学園の倉吉校舎でございます。この中央高等学園と言いますのは、北海道にあります星槎国際高等学校と技能連携をしております。従いまして、生徒は、この中央高等学園と星槎高等学校の両方に入学しまして、この星槎高等学校で商業を除く科目、そして、中央高等学園で商業を勉強します。そして、その75単位を取得して卒業するということであります。県教育委員会は、その中央高等学園を技能教育施設として指定しているわけであります。この中央高等学園は、2番の背景の1番になりますけれども、平成18年1月に、東伯校舎を教育委員会としては技能教育施設として指定いたしました。続きまして、平成19年1月に、今度は倉吉校舎も技能教育施設として指定いたしました。ところが、平成21年9月、昨年9月でありますけれども、校長の坂本先生が北栄町に新校舎を建設されまして、東伯校舎を移転されました。さらに、将来的に倉吉校舎もこの北栄町に統合したいということをおっしゃっていました。そのことにつきましては10月の定例教育委員会で報告させていただいておりますけれども、このたび正式にこの廃止届が出てきましたので、受理いたしました。今後はこの受理を受けまして鳥取県の公報に教育委員長の名前で廃止を告示したいと思っております。以上です。

(委員長)
 ご質問等ありますでしょうか。よろしいですか。では、報告事項ウです。

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○報告事項ウ 平成22年度県立高等学校使用教科用図書の採択の追加について(公開)

(高等学校課長)
  報告事項ウ、平成22年度高等学校使用教科用図書の採択の追加についてご報告いたします。お開きください。平成22年度に使用します高等学校教科用図書の採択につきましては、9月の定例教育委員会で報告をさせていただきました。その後、3校から、平成22年度の実施教育課程を検討する中で、もう少し選択科目を増やしていきたいというようなことから、そこにあります3社の教科書を採択したいという申し出がありました。次のページにあります採択についての方針、さらに次のページにあります流れに沿いまして、9月報告時と同様の流れを取りまして、教育長決裁をいたしました。今日、報告いたしましたので、こののち、各学校に採択通知をしていきたいと思っております。以上でございます。

(委員長)
 よろしいですか。では、報告事項エをお願いします。

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○報告事項エ 平成22年度鳥取県立高等学校一般入学者選抜に係る追検査実施要項について(公開)

(高等学校課長)
  報告事項エ、高校一般入学者選抜に係る追検査実施要項についてご報告いたします。お開きください。すでにこの新型インフルエンザが流行するということで、追検査実施の対応を取るということは決定しておりました。それに伴いまして要項を作成いたしましたので、ご報告させていただきます。まず、追検査の対象となる者でありますけれども、一般入学者選抜を出願した者のうち、一般入学者選抜の検査当日にインフルエンザに罹患、またはその疑いにより当該検査を受検できなかった者であります。新型インフルも通常インフルも区別はしておりません。手順でありますけれども、2番のアでありますが、追検査の対象となる者で希望する者は様式51号を在籍又は出身中学校長を通じて出すという具合にしております。あとでお配りしました紙の様式51号をご覧いただきますと、志願者が保護者氏名と連名で、高等学校長に願いを出すというようになりますが、下の方に、中学校の校長先生が受検を認めてくださいというかたちで証明をされます。当初は、診断書がいるのではいかという議論もありますけれども、保護者も大変だと思います。それで、中学校の校長会に聞きましても、中学校で把握できるということでございましたので、中学校長からこの書類の提出があれば、その願いを受け入れるということにしたいと思います。
ただ、過卒の生徒等で、中学校を通さない生徒もございますので、その人に対しては診断書を取りたいと思います。その場合に、診断書にインフルエンザ以外のことと書いてありますと、これは対応できませんので、その場合には不承認を出していただくというようなかたちになると思います。実際に、試験日は4日の学力検査と、5日の面接、小論文、実地検査等がありますけれども、4日に試験を受けて5日に行けなかった人につきましては、従来から、中学校長を通して高校に要請があれば、日程調整をしてこの面接を行っておりますので、特段このことに関連はしなくても対応は可能であると考えております。それから、(4)イでありますけれども、11日にこのような日程で行います。3月4日に行います一般入試と同様日程でございます。ただし、このオにありますように、面接あるいは、カにありますような作文等はその日のうちに行ってしまうということでございます。それから(6)、基本的には追検査の実施は、日程とかそういうものを除いて、従来の要項に準ずるとか、大きな2番の選抜にあたりましては、本検査受検者と追検査受検者を区別することなく一緒に行うというようなことを決めております。最後に発表でありますけれども、発表は3月16日にこれも合わせて行います。その他具体的な実施事項に関しては各校長が定めるということになっております。以上でございます。

(委員長)
 なにかご質問はありませんか。
(委員)
 本当に素朴な質問ですけども、一般入試の時と追試験の教科ごとの難易度については、自信をもって作られるものかどうかということなんですが。難しいですね。
(参事監兼高等学校課長)
 基本的には同じレベルになるように作ります。不公平があってはいけませんので。方針としても同じ平均点になるように努めてまいります。
(委員)
 インフルエンザの現況は、どんな感じですか。
(参事監兼高等学校課長)
 今はあまり報告はありません。島根県では警報が解除になったって聞いています。
(体育保健課長)
 新型インフルエンザに、高校生はだいたい3割から4割かかっています。11月末が一番多かったんですけど、県下の小、中、高、合わせて2000人ぐらい。この年明けからは、だいたい150人前後で、高校生は非常に少なくなっています。インフルエンザかどうかは分からないんですけれども、1日30人か40人ぐらいはあります。
(委員)
 対象者は出てくるかもしれませんしね。
(教育長)
 そんなに多くはないと思います、もうかかってしまっているし。それから、ワクチン接種しましたから、もう出てこないというんだろうと思いますけど、何かあった時のために必要ですね。
(体育保健課長)
 中学生のワクチン接種はまだです。これは個人接種なので、把握はできていませんが、している子が多いと聞いています。
(参事監兼高等学校課長)
 ですから、入試の受検者で、希望する子はだいたい接種も受けていて、そうむやみに多くはないと思います。
(委員長)
 よろしいですか。では、報告事項オについて説明をお願いします。

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○報告事項オ 企画展「新収蔵品展-歴史系学芸員のオススメ100選-」の開催について(公開)

(博物館長)
  では、報告事項オ、企画展新収蔵品展について報告いたします。博物館の今年度の企画展の最後になりますけれども、いよいよ明後日、土曜日から約1ヶ月間開催します。今回は、歴史、考古、民族といったようなものを対象にして、平成の時代に入りましてから、博物館たくさん資料を収蔵しておりますけれども、その中から学芸員がこれはと思うものを100点ほど展示をして、県民の皆さんにご覧いただこうかなと思っております。主な展示資料ということで記載しておりますけれども、中には、松葉ガニでございますけれども、江戸時代の半ば頃に既にお歳暮にとても美味しいものだ、貴重なものだということで使われていたというような文献もございます。鳥取藩から津山藩に送っていたという、松葉ガニ5枚ですけれども、そういった古文書とかも本邦初公開というような形で展示していきたいと思っております。併せて、関連事業といたしまして下に記載しておりますけれども、歴史講座、例えば、刀を研いでみたり、あるいは鞘づくり、そういったものを教えていただく、あるいは実際に古文書の修復を体験していただくといったような体験講座も含めて関連事業として実施していきたいと思っております。以上でございます。

(委員長)
 いかがでしょうか。それでは、報告事項カをお願いします。
 

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○報告事項カ 美術企画展示「鳥取ところどころ-モティーフとしての郷土」の開催について(公開)

(博物館長)
  報告事項カ、美術の企画展示、鳥取ところどころでございます。先ほどの新収蔵品展とほぼ時期を同じくいたしまして、1月23日から2月21日までということで、博物館の2階の近代美術の展示室で常設展の一環という形で展示会を開催したいと思います。当博物館の収蔵品の中から鳥取市のあちらこちらの風景を題材にして描かれた、例えば洋画、日本画あるいは写真、こういったものを全体で約80点展示していきたいと思っております。出品作家といたしましては、須田さん、あるいは伊谷さん、笹鹿さん、あるいは尾崎悌之助さん、菅楯彦さん、こういった鳥取県出身の方々の作品を中心に展示していきたいと思っております。学芸のギャラリートーク関連事業として、1月23日に行いたいと思っております。以上でございます。

(委員長)
 よろしいですか。続きまして、報告事項キをお願いいたします。

 

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○報告事項キ 第65回国民体育大会冬季大会スケート競技会に係る鳥取県選手団の派遣について(公開)

(スポーツ振興課長)
  報告事項キ、第65回国民体育大会冬季大会スケート競技会に係る鳥取県選手団の派遣についてでございます。先ほどの教育長の一般報告にもありましたように、鳥取県の選手団の派遣でありますが、会期が1月27日から1月31日の間、北海道の釧路市で開催されます。派遣の選手団でありますが、本部役員9名、監督、トレーナー、選手12名、計21名でございます。本部役員の9名は、鳥取県スケート連盟会長の岩本団長他9名であります。旗手でありますが、鷹取吾一選手、川崎医療福祉大学の成年男子スケートフィギュアに出場する選手であります。監督、選手の派遣スタッフ数の内訳でありますが、そこに書き出しておりますように、スケートフィギュアが8、ショートトラックが4。そこにアイスホッケーがありますが、アイスホッケーは、これまで32回連続国民体育大会に出場しておりましたが、この度の中国ブロック予選で敗退いたしまして、33回目が途切れたということになりました。
次のページはそれぞれの選手であります。そこに書いておりますように、フィギュアとショートトラック選手の名簿を載せております。なお、1月7日に記者発表を既にいたしました。そして、先ほどもありましたように10日に県民体育館で結団式を終えたところであります。以上であります。

(委員長)
 よろしいですか。それでは以上で本日の議事は終了いたしますが、各委員さんから何かございませんでしょうか。よろしいですか。それでは、本日の定例教育委員会はこれで閉会します。次回は、2月9日火曜日に開催したいと思います。それでは以上で本日の日程を終了します。ありがとうございました。

                               10時55分 閉会

  

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